第72話
「あら、泣きそうになってる?
今日はご自慢のボクシング馬鹿は一緒じゃないのかよ?」
「呼んでもいいよ!
あの時の恨みを晴らしたいからね。」
ニヤニヤと和留と、谷口は翔太の登場を待っている。
「翔太は居ない…」
「ざーんねん。」
「ははっ、全くだ。
お前達の、頭が残念だな。」
凛とした声がした。
「はぁ⁉︎」
「誰だお前⁉︎」
「聖城さん‼︎」
聖城は機嫌が悪そうに腕組みをして、立っていた。
「さっきから聞いてたら、随分と言いたい放題だな。
これだから、芸術が分からないものは困る。」
ギロっと和留と谷口を、睨みつける。
「なんだ、この男?!」
和留は聖城の気迫に圧倒された。
「こいつの描く絵の価値がわからないとは、低脳馬鹿だな。
レベルが低すぎて、話にもならない。
気安く、絵の事を語らない方がいい。惨めなだけだぞ。」
「はぁ⁉︎意味わかんねー!
いきなりしゃしゃり出てきやがって!」
「早く消えろ。
目障りだ。」
「ぁあ⁈」
「言ったことが理解できなかったのか?
消えろと、言ったんだ。」
凍てつく視線が和留と谷口を睨みつけた。
ゾワッと辺りを恐怖で支配する。
貴方が弾いていたから あいはらあいこ @aiharaaiko
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