scene 7: End and start a new playtime
「さて、本題だ。何で俺を呼んだんだ?」
「それは…まって、さっきの警報はHuggy Wuggyのやつ?」
「ああ、それがどうかー」
「……やべー忘れてた。警察が来るぞ!!」
「大丈夫よ。何かの誤作動だと思うに違いないわ。」
「ただ、こっからどうやって脱出するんだ?来た道はぶっ壊しちゃったし…」
「なら、安心して。」
そう言って、poppyは背後にあったレバーを下げた。すると、右端の天井から梯子が出てきた。
「「ワオ。」」
「さあ、行きましょう。」
そう言って、poppyは俺の肩に乗った。
そして、梯子を上ること数十分…
(なんだこれ?マンホール?)
何か重い物を文也は持ち上げた。すると、工場の裏手に出た。
「えーっと……とりあえず俺の家に帰るか。」
「ええ、そうね。」
「んじゃ、頼むわ。」
そして三人は電車に乗って文也の家に着いた。電車の中ではpoppyはカバンの中にグラブパックと一緒に入ってもらっていた。
「モゴモゴ(ちょっと狭いわよ。)」
「しゃーねーだろ、色々準備したんだし。」(小声)
そして家につくと…
「ただいまー」
「よっしゃ家だー‼おい文也、酒ねーか?疲れてんだよー」
「テメーの家じゃねーんだよ。」
「聞いて‼」
poppyの声が響いた。
「「……はい」」
「私は、元々アメリカのplaytime本社にいたの。」
「「うん。」」
「そこで、あることが起きたらしいの。私はその出来事の前に日本に移ったから後で知ったわ。運よく逃げ切れたと思っていた。でも……奴は気づいていた。」
「まさか、プロトタイプ?」
「ええ。奴は、私が外に出られないようにHuggy Wuggyをよこしたの。だから私はなんとか脱出する通路を見つけることしかできなかった。あそこの部屋には、監視カメラが複数あったし、自力でケースから脱出するのは無理だったから。でも、ある時、急にHuggy Wuggyが来て、こう言ったの。」
[この会社は閉鎖する。だが、お前を出すわけには行かない。せめてもの情けだ。本国の死んだ仲間にでも手紙を出せ。]
「そう言って封筒と、書くものを渡されたわ。Huggy Wuggyは中身を見ることができないから、中に私の隠し持っていたVHSと手紙を入れてあなたの住所と名前を書いて出してもらったの。そして、あなた方が私を救ってくれて、ここに連れてきてくれた。」
「……なるほどね。で、俺たちにどうしろと?」
「決まっているでしょう。本社に戻るの。」
「……は?」
「私の仲間がまだそこにいるの。それに、私達を助けてって最初にお願いしたでしょう?だからお願い。本国に行くわよ。」
「………旅費は?」
文也がそう言うとpoppyは通帳を取り出した。
「ここに、playtime社が貯めたお金があるわ。これを使えばアメリカと日本を往復することくらい簡単よ。」
「……目的は?」
「プロトタイプを止める。そして、私の仲間を開放する。」
「…………………」
「これは、私からのお願いよ、文也。」
しばらく無言が続いた。そしてー
「わかった。その依頼、引き受けよう。」
「おい!何いってんだ文也⁉」
「確かに、アメリカのplaytime社ははっきり言ってどうでもいい。でも、そいつらのせいで何が起こったか。結果、どうなったのかが、俺は知りたい。」
「(ため息)……フッ、だったら俺も付き合ってやるよ。」
「ありがとう、二人共。それじゃあ、来週末に出発よ!準備しといてね!」
「ん?お前はどうすんだ?」
「ここにいさせてもらおうかしら。いわゆる居候ってやつよ。」
「(ため息)……わーったよ。んじゃあ、吹雪。」
「ん?」
「ほいっ」
パシッ
「ソーダ?」
「俺らの無事と安泰を祈って…乾杯!」
「乾杯!」
カンッ
小気味良い音が鳴った。
だが、その音にかき消されてpoppyの言葉は聞こえなかった。
「mommy does not like a guest」
scene ?: in America’s playtime company
「Huggyがやられたらしいよ。」
「poppyもかしら…」
「だろうね。奴ら、ここに来るかもよ…」
「別にいいわ。来たところで、殺すだけよ。」
闇の中の存在たちは、密かに笑みを浮かべた……」
Poppy playtime : chapter 1 "A TIGHT SQUEEZE" @kotonoha_humiya
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