第8話・鹵獲艦を改装せよ其の弐
デンツに服を直してもらった女神は、船体の加工及び新設部品の出現を終わらせると
「女子会」と称して二等女性水兵3人、そしてデンツと共に先に修理した士官室に閉じこもってしまった。
『チっ!糞みたいに甘ぇ匂い出しやがって...こちとらさっきからクレーンの操作しかやってないんだぞ...ああ、出航前に食べたあいすくりんが喰いてー』
『どうせLesbeSexualverhaltenでもヤッてるんだよやつらは』
『妄想に頭を膨らませているようでは作業が進まんぞ、ルーデル。ジョークは底底にしておいたほうがいいことを私は士官学校で学んだ』
『同意。それとFUCKに関することは耳にするだけでも嫌悪感が走ります』
そう言って話しているのは菅野、ルーデル、ヴィットマンそして新しい仲間のベルンハルトだ。役割分担は菅野がクレーン、ヴィットマンが部品磨き、ルーデルが溶接、ベルンハルトがネジ止め、他の水兵はそれぞれの補佐である。特にベルンハルトは仕事が早く、自分のやることに区切りがついたら他の者の手伝いをしていた。
艦を作る工程は以下に記しておこう。
①アストラリアを飛龍右舷に横付けし、ロープで固定、タラップを掛ける。
②艦内を清掃し、不要な部品を飛行甲板の上に新設した溶鉱炉で溶かし、再利用する。
③小型の部品は二人一組で扱い、中型以上は安全のためクレーンで扱い、艦に装着する。
④艦後部甲板をすべて剥ぎ取り、飛行甲板に置く。
⑤機関及び発電機を装着。艦内配線・配管も同時に行う。
⑥近くの島に試験運行がてら座礁させる。
⑦クレーンを陸揚げ。船体を切断し、船体に新たな船体を次はぐ。補修も同時に行う。
⑧艦上構造物を改造し、兵装を搭載。生活用品も運び込む。
この手順で完成。では、アストラリア級改「建武」の諸元を見ていこう。
全長205M
全幅(最大)32M
喫水8.2M
排水量
基準 29,130トン 公試 33,580トン 満載 38,816トン
艦本式タービン改4基4軸 120,000馬力
速力 30.4ノット
航続距離 無制限
乗員
115名。運用極めて困難。機械魂の出現を女神に要請。
兵装
38cm48.5口径連装砲6基
45口径15.5cm3連装砲6基
40口径12.7cm連装高角砲8基
35mm3連装機銃14基
装甲 水線210mm
甲板40+737 mm
主砲前盾357mm
主砲天蓋157mm
副砲廓123mm
因みに上部構造物は最早ドイツ艦に近い形になり原形をとどめていない。
船体も扶桑型に似ている。側面砲がないのが相違点だ。
――17日後
「あ゙ー、長かった。本当に長かった。疲れちまうよこんなの...」
「...」
そう言ってぐったりしながらミルクアイスを食べているのは菅野、ルーデル、ヴィットマンを除く111名の男達である。彼らは徹夜で17日ぶっ通しで作業をしたのだ。無理もない。
「ああ、腕が...痛い」
「ベルンハルト、貴様には体力が足りん。ルーデルのスツーカにでも乗せてもらえ!」
「いやd...ってゴフゥ!」
ルーデルが腹をけってベルンハルトを気絶させると、背負ってスツーカに運んで行く。このように犠牲者が出ることもあったが、その後ヴィットマンの監視下で建武は30ノットで航行を開始し、艦隊に合流した。
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子供の事情により今回はここまでです。ご了承ください。
総統の異世界転生(一旦休載。 YFONEAS @YFAS
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