結婚初夜に「俺がお前を愛することはない」と言われたので、猫カフェ始めます。ニャンか文句でもあるかしら?

藍銅 紅(らんどう こう)

猫猫ハッピーパラダイス☆

 わたしが「結婚式と披露宴はお疲れ様でございました。これからは夫婦として、改めましてよろしくお願いいたします」と、まさに告げようとしたその時だった。


「俺がお前を愛することはない。この俺の心はステファニアだけのものだっ!」


 わたしの夫となったジュリオ・デ・カッシーニ様がいきなり、そう叫んだのだった。


 ……そういうことは、婚約前に、いいえ、せめて結婚式の前に言ってもらいたい。

 今、ここ、どこだと思っています? 

 結婚式と披露宴の後の、夫婦の寝室ですよ? 

 これから初夜を迎えるところなんですよ?

 ああ、眠い。めんどくさい。


 そうなんですよ、はっきり言えば、初夜の夫婦のアレコレなんて行うより、わたしはさっさと枕を抱えて眠りたいんですよ。

 枕よりもあったかくて柔らかいお猫様と一緒に寝られたら最高なんだけどな。ああ、実家から連れてきたかった。わたしの素敵なお猫様。白と黒のコントラストが美しいオレオに、わがまま可愛い老猫サッシイ。愛い。モフりたい。だけど猫は家に付くからか、一緒に婚家に来てくれなかった。くすん、悲しい。子猫の時からがっつりお世話して、わたしが育てたのに。


 えっと、なんだったっけ? 眠気で頭がぼーっとしている。 


 そうそう、わたしは休みたいんです。癒されたいんです、お猫様に。

 それが無理なら毛布にくるまりたい。

 毛布の毛並みは猫には劣る。でも代用品しかないこの家では仕方がない。シーツよりも毛布。柔らかいのがわたしは好き。

 猫に逃避している場合ではなかった。ジュリオ・デ・カッシーニ様がわたしを睨んでいる。


「聞いているのかキアラっ! この俺がっ! お前を愛することはないと言っているのだっ!」


 はいはい、聞いておりますよ。ちょっとお猫様に逃避したくなったけどね!怒鳴らなくたっていいじゃない。つまりはあれですね。ジュリオ様とのお話を済まさないと、わたしはお猫様と戯れることができない……ではなく、寝られないということですね? あー眠い。めんどくさそうなお話に、疲労感がマシマシで、反応鈍くてごめんなさいね。

 でもねえ……結婚式と披露宴、それからその後お風呂に入れてもらってピッカピカに体を磨き上げられたわたしは、ほんとーに、ものすごっく! 疲れているの。

 ほぼ立ちっぱなしだったから、足だってむくんでいるのよ。

 結婚式は無表情で済むからともかく、披露宴では花嫁として笑顔を振りまかなくてはならなかった。だから、わたしの表情筋だって過労超過で壊死しそうなほどなんです。コルセットで締め上げられ続けた腰も、休ませろと悲鳴を上げているんですよ。

 マッサージお願い。湿布でもいいや。

 まあ、初夜に湿布臭くするわけにはいかないと、遠慮なんかしなければ良かったな~、マジで腰が痛い。

 初夜は勘弁してくださいって、ジュリオ様に頼もうかと思ったけど、政略結婚で夜のお勤めを拒否ることは難しいよね。仕方がないから、ベッドでマグロのように横たわっていれば、新郎様が勝手に腰の運動をするだろうから、とっとと目を瞑って寝よう。

 そう思っていたのよね……。


 子を成すのは貴族の義務だから、仕方がないとして。

 その義務でしかない行為に、愛欲だの快楽など孕む必要はないよね?

 ご奉仕だとか、リップサービスだとか、わざと嬌声を上げたりする必要もないよね。わたしが頑張って腰を動かす必要もないよね疲れてるんだからさ。ジュリオ様にテキトウに動いてもらって、ささっと済ませてもらえればおーけー。

 わたしは目をつぶって、犬に噛まれたと思っておくから。

 ホント、秒で済ませて寝させてくれ。

 あ、さすがに秒では無理か、ならばわたしが寝ている間に済ませてくれ。そうすれば、夫婦の交わり的行為の記憶も残らないでしょ。


 そう思ってさっさとベッドに入ろうと思ったのに……、いきなりこれか。

 わたしは盛大にため息を吐く。


 いきなりの「愛することはない」に「他に愛する者がいる」ですか?

 そんなものがいるのなら、そっちと結婚式を挙げればいいじゃないですか。

 わたし、別にあなたと結婚したかったわけでも、あなたを好きになったわけでもないんですよ。夜のお勤めなんて、そっちの「愛する人」にお任せしますよ。マジで!

 別に嫉妬とかしないから!

 ていうか、そんな人がいるのなら、最初から婚約も結婚も取りやめてよ。

 あー、でもそれは無理だったのかなー?


 だって、親同士が勝手に組んだ婚約に結婚だもんね。

 わたしの意志ではないけれど、ジュリオ様の意志でもなかったんでしょうね。

 ……まあ、わたしはね。どうせ政略の駒として、テキトウな相手に嫁がされるだろうからと思って、婚約も結婚も拒否はしなかった。

 だって、ジュリオ様に嫁がなければ、別の相手に嫁がされるだけだし。

 誰でも同じ。

 いちいち親に逆らうのもめんどくさかった。

 というより、親だって鬼畜ではないから、それなりにまともな相手を見繕ってくれるだろうなーって、一切合切お任せしていたんだよね。


 貴族の娘の結婚なんて、そんなもんでしょ。

 わたしは別にそれでも構わない。


 嫁ぎ先がどこであれ、旦那様が誰であれ、わたしはそこで自分らしく生きられればそれでおーけー。ぶっちゃけ言いますと、猫だけ飼わせてもらえれば、わたしはそれでいいの。

 それ以外の要求はございません。


 だから、婚約の釣り書きにも「婚姻後は猫を飼わせてください」との旨を記載しておいたのよ。で、ちゃーんとジュリオ様のお父様とお母様には了解取ったからね! お父様とお母様も猫派だったのがラッキーです。ジュリオ様のご意志は確認しなかったけどね。ま、駄目とか言われても、わたし、猫飼うよ。ジュリオ様が猫嫌いなら、別居でもいいよ。貴族の結婚なんて後継ぎさえこしらえれば文句ないでしょ。あ、子どもができたら、猫好きの子に育てるんだ。片手に幼子、片手に猫。なんというパラダイスっ! 天国はここにあった!


 と、まあ、夢と妄想はふくらんでいたのだけれど、だけど、さすがに初夜のベッドで、いきなり「俺がお前を愛することはない」と言われるなんて、想定していなかったよ。


 人生って何があるか分からないですね。


 なんて思っていたら、ジュリオ様がまだ怒鳴ってきた。

「何か言ったらどうだっ!」

「では申し上げます。わたしを愛することは無いのは分かりました。で? わたしと離縁して、そのステファニアという方と婚姻を結び直したいんですか? それともその方を愛人に迎え入れることを承諾しろと言いたいのですか? 要求は端的におっしゃってください」


 とりあえず、相手の言い分はきっちり聞かないとね。

 反論、攻撃、承諾、怪獣じゃなくて懐柔エトセトラの選択はそれからでいい。

 でも眠いし疲れているから、要求はさっさとしてください。


 そう言ったら、ジュリオ様は呆気にとられたような顔をした。ん? なんだ?


「お、俺は今『お前を愛することはない』と言ったんだっ!」

「何度も繰り返さなくても、聞こえてます。ですので、その先の要求をさっさと言ってくださいと申し上げました。よほどのことでなければ承諾しますから。それで、わたし、さっさと寝ますから。あ、あと、わたしは猫さえ飼えれば他のことはどうでもいいんです」


 そこまですらすら言ったら、ジュリオ様は「何故おまえはこの俺に泣いて縋って来ないんだっ! しかも猫? どこからそんな話になった?」とかぬかしやがった。ちっ! あ、舌打ちは淑女らしくなかったですね。でも結婚の条件として猫飼うってちゃんと書面で提出したでしょうがっ! ジュリオ様のお父様とお母様の承諾も取ってますよっ! 大事なことなので重ねて言いましたよ!

 他の条件はともかく、それだけはちゃんと聞いておけっ!


 それからなんでしたっけ? 「何故おまえはこの俺に泣いて縋って来ないんだっ!」ですか? 

 何故わたしがジュリオ様に縋って泣く必要があるんでしょうか? わけわからない。

 ジュリオ様のことを好きだったり何だったりすれば、裏切られたとか思って何らかのリアクションはするかもしれない。だけど、わたしはあなたなんてどうでもいいの。結婚相手なんて誰でもいいし。猫さえ飼えれば。


 と、口を開こうとしたら、いきなりドアがばーんと開いた。


「ジュリーさまあああああああっ!」

「ステファニアっ!」


 入ってきたのはエプロンドレスを着た女性。あ、この服、カッシーニ伯爵家の侍女の制服よね。

 侍女が、ノックもなしに、寝室に入ってくる?

 しかも、ジュリオ様のことをジュリー様なんて呼んでるぞ?  

 なんだそれ? 愛称? ニックネーム? それとも二人だけの秘密の呼び名♡とかか? 


「いきなりごめんなさい……。ジュリーさまがあたし以外の女に触れるの、耐えられなくてっ!」


 うるうると見上げる瞳はそりゃあ可憐だった。うん、可愛い。客観的にそう思う。ふわっふわのピンクの髪なんて、色を付けた綿菓子みたい。わたしなんて黒髪ストレートですからね。可愛さの欠片もないわ。でもこのわたしの髪の毛、お猫様の猫じゃらしとしてはものすごく優秀なのよ。適当に手で掴んで、お猫様の目の前で振れば「にゃっ!」と飛びかかってきてくれるの。ふふっ! それにね、わたしのくりっとした大きな瞳は猫っぽいともいえると思うのよね! 猫っぽいのはジュリオ様もかなー? ステファニアさんはどうかしら? じっくり観察してみよう!


「ステファニア……」

「じ、侍女風情がごめんなさい……」

「俺が愛する女はお前だけだ。そっちの女には今言い聞かせていた所だ。『この俺の心はステファニアだけのものだ。俺がお前を愛することはない』とな」

「ほんとう……?」

「ああ、本当だ」

「嬉しい……。あたしもジュリーさまだけを愛しています……」

「ああ、俺もだ……。俺たちの愛は『真実の愛』だ。そんな女には壊されない……」


 手と手を繋ぎ合い、うっとりと見つめ合うお二人。あら、盛り上がっているわね……って見ているうちに、状況もよく分かりました。

 伯爵家の嫡男であるジュリオ様と、その伯爵家で働く侍女のステファニアさんは愛し合っているということなんですね。

 で、二人は身分を乗り越え『真実の愛』で結ばれている者同士なのですね?

 ってことは、わたしは所謂二人を引き離す『悪役』とか『悪役令嬢』とか『悪女』とか、演劇とか小説でよくある配役を当てられたと言うわけね。


 あーあーあー……面倒。そんなことは、わたしの知らないどっかでやってくれ。

 疲れているんだ。

 眠いんだ。

 毛布をお猫様の代わりにしたいくらいにわたしは癒されたいんだ。この二人がもしも猫なら、疲れていようが何だろうが、どこまででもお付き合いして差し上げますがー……って、あっ、そうか。わたし、すんごく良いこと考えついた。

 二人は愛し合いたい。で、わたしはさっさと眠りたい。それからお猫様に癒されたい。

 全ての希望を実現するために便利な魔法をわたしは持っているじゃないのっ!

 その名も『猫ネコはっぴーパラダイス』

 わたしの固有魔法です。

 とっととこの魔法を発動しよう。

 と言っても、発動条件があるからな……。あーして、こーして、よし。大丈夫そう。では、やりますかっ!


「わかりました。ジュリオ様にステファニアさん。お二人は『真実の愛』に結ばれた恋人同士であると。ジュリオ様はステファニア様以外に愛する相手はいないと。ここまでの理解は間違っていませんよね?」


 ……敢えて名前をしっかりと呼ぶ。


「ああ、そうだっ! 俺がお前を愛することはないっ!」


 馬鹿の一つ覚え的に同じ台詞を繰り返しながら胸を張るジュリオ様。にっこり笑って、わたしは言う。


「ジュリオ様にステファニアさん。真実の愛で結ばれているお二人が愛し合い、睦みあい、子を成して、その子を可愛がる……。つまり、お二人がずっと愛し合える環境を、このわたしが整えれば良いということですね?」

「わかっているじゃないか。そうだ、その通りだともっ! キアラ、お前はこの俺たちの『真実の愛』の下僕となるのだっ! 名目上の妻として、飼い殺しにしてやるから覚悟しておけ! もちろんお前に手を付けることなどないっ! ステファニアが産んだ子が、このカッシーニ伯爵家の正当な後継ぎとなるのだっ!」


 へー、名目上の妻ね。まあいいや。下僕? もちろんです。心を込めてお仕えさせていただきますよ!

 

 で、ステファニアさんはどうでしょう?

 ちらりと視線を流せば、ステファニアさんも幸せに上気していらっしゃいますね。


「もちろんですっ! ああ、あたしがジュリーさまの子を産んで、このカッシーニ伯爵家が栄えていく……」

「素晴らしい未来じゃないかっ!」

「ええ、ジュリーさま。あたし、うれしい……」


 よし、ご本人様のご意志の確認作業終了。魔法の発動条件が整いました。


「では、ジュリオ様とステファニアさんにわたしからの祝福魔法『猫ネコはっぴーパラダイス』を掛けさせていただきますっ!」


 手と手を取り合うお二人に、わたしの魔法をかける。キラキラとした光に二人の姿が包まれた。

 ……そして、猫にその姿を変えました。


「あああああああっ! かわいいいいいいいっ!」


 わたしは思わず叫びました。


 ジュリオ様はロシアンブルーと呼ばれる種類の猫に変化しました。

 アッシュブルーな毛並み。これが、動きによってグラデーションを描く様子は、ずっと見ていても飽きることがありません。鮮烈なブルーの両目も大変美しく映えます。


 一方、ステファニアさんはふわふわの長毛と薄いブルーの瞳を持っているラグドールという種類の猫になりました。

 猫好きの間でも大人気。容姿の可愛らしさもそうですが、なによりもラグドールは抱いた時に垂れるのです。

 まさに猫は液体。

 それを感じられる垂れ具合。素敵。

 ですが、生まれつき疾患を持っていたり、体の弱い子も多かったりするのがこのラグドール。日々のていねいなお世話は欠かせません。


「まあ、魔法で姿を変えただけだから、多分大丈夫。侍女ができるくらいなのですから、体は頑健……までは言わなくても、健康でしょう。ふふふ……。憧れのラグドール様……。ブラッシングして、もふって……そっと抱き上げて……ふっふっふ。お猫様の下僕となるのなら、それは至福……ふっふっふ」


 ですが、それはまた明日。

 とりあえず、今日はわたしも疲れましたし、お猫様たちもその体になじむまでの時間は必要でしょう。

 にゃーにゃーにゃーにゃーと、お二人で猫語の二重奏を奏でられています。ふふっ! うるさくないですよ? お猫様のお声。何て素晴らしいハーモニーうっとり。あ、忘れてた。


「名前っ! そのままじゃ呼ぶのに長いから……、ジュリオ様はロシアンブルーだから、ロッシーにしましょう! ステファニアさんは……ラグにゃんっ! ああ、素敵っ!」


 名づけは大事です。そうしないと魔法が定着しないで元の姿に戻っちゃうからね!


「あ、そーだ、お水!」


 ベッドサイドのテーブルに、既に用意されているカップと水差し。……まあ、きっと、夫婦の初夜で、ベッドの上の激闘後、喉が渇くからと用意されたものでしょうけれど、まあいっか。


 わたしはカップに水を灌いて、それを床に置く。


「さ、落ち着いてお水でも飲んで。明日になったら専用の水飲みの器とかを用意するからね~」


 あと用意しておくべきものは……あ、トイレっ! でも、猫砂ないしな。

 とりあえず、シーツをはぐ。それを適当に畳んで、部屋の隅に置いておく。


「あ、トイレはとりあえずここね! トイレ用猫砂は明日用意するから!」


 差し出した水を飲むことなく、お二人……いえ、二匹はわたしに向かってにゃーにゃーにゃーにゃーと何かを訴えてきます。

 あと何か必要なものあったかなあ? 人間だった時に食事はしているだろうから、ご飯は朝で大丈夫なはず。

 あー、そっか。新しい環境のお猫様は安心させてあげねばならなかった。


「伯爵令息と侍女ではどう転んでも幸せな結末は無理でしょう? でも猫になってしまえば身分なんて関係ないわ。大丈夫。わたしがきっちりとお二人のお世話をしますからね。住むところも、食べるものも一生困りません。安心して愛を育んで、子を成してくださいませっ! 大丈夫。わたし、こう見えても子猫様のお世話もしたことがあるんですよ。わたし、実家では下僕の如くお猫様のお世話をしていましたから! オレオにサッシイって言うんです。今度紹介しますね! もう二匹とも、けっこうな年寄りだから、わたしについては来てくれなかったのだけど、ロッシーとラグにゃん、今度わたしの実家に連れて行ってあげるわね。ああ、それから、何匹でも、何十匹でも可愛い子猫を産んで下さいね! 目指せ、憧れの多頭飼いっ! そしたら猫カフェ作ってもいいなあ……うっとり」


 よし、これでやり残したことはない。寝るとしましょう。ああ、疲れた。


「じゃ、今日は疲れたことですし、お二人とももう寝ましょうね。ベッドは広いですから、お好きなところでどうぞ。わたしも失礼して一緒に寝させていただきますね。猫砂とかトイレとか、おもちゃとか、その他猫に必要なものは明日大至急手配しますから、安心してね!」


 そう言って、わたしはベッドに潜り込みました。


 今は二匹とも、混乱しているかもしれませんが大丈夫。わたしがきっちりとお世話して幸せにするからね。


 猫の声を子守唄に眠れるなんて、わたしって幸せだわ……。やっぱりニャン化魔法って最強ね。あら、ロッシーもラグにゃんもまだにゃーにゃーにゃーにゃー、言っているわ。

 まだ足りないものあったかな? それともニャンか文句でもあるのかしら? 

 まあ、明日になったら聞いてあげるわ。

 とりあえず、わたしは疲れたの。おやすみなさーい☆





 ……で、その後どうなったかって?


 夜が明けて、次の日になって。ジュリオ様とステファニアさんの姿が見えないかったので。お二人はかけ落ちしたのでは……? と、カッシーニ伯爵家の皆様が言い出して。結局カッシーニ伯爵家はジュリオ様の弟君が継ぐことになったのね。弟君は既に婚約者がいらっしゃったので、わたしは十歳年下の、ジュリオ様の従弟の方と婚約することになりました。


 ……ま、家同士の契約に基づく婚姻だったから、離婚してさようならというわけにはいかなかったのでしょう。

 ちなみにわたしは今十六歳です。ジュリオ様の従弟の方は今六歳。彼が成長するまでお猫様がいかに素晴らしいかを彼に教え込みましょう!


 猫好きの旦那様に育てるんだっ! ふっふっふ。猫カフェ作って、一緒に経営してくれる旦那に育ててみせましょう!


 あ、猫にしたこの二人……ではなく二匹はもちろんかわいがるよ!

 愛し合った二人……ではなく二匹の子猫様達もいっぱい産んで頂戴ね。子猫育てたい。猫天国作りたい。ああ、夢と希望と妄想が広がるわ。


 そんなわたしのハッピーライフに関してはまたそのうち。

 とりあえず、わたしはロッシーとラグにゃんのブラッシングしてきまーす! では、そういうことでまたね☆








 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 再録です。

 これの長編版を書きたいと思いつつも、ずっと放置状態……。

 こ、今年は書けるかな……。

 来年かな……。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



2024年10月2日追記



コメント&レビューありがとうございました!!

めっちゃうれしいです(*´▽`*)


レビューは、どこで御礼を申し上げればいいのかわからないので、とりあえずここで。感謝であります‼


予想以上に高評価をいただいたので、なるべく早く長編版を書いていきたいと思います。


次の次辺り……、いやその次かな……。

体のほうもだいぶ治ってきました。


一時間も座っていると、腰が固まって動けなくなるので、ストレッチしながらキーボード叩きますよ☆


お待ちいただければ幸いです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

結婚初夜に「俺がお前を愛することはない」と言われたので、猫カフェ始めます。ニャンか文句でもあるかしら? 藍銅 紅(らんどう こう) @ranndoukou

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ