第23話 エピローグ Last

先輩は、よくよく考えたら、加治店長のこと、何も知らないんだ、と言っていた。


噂話とかばかりで妄想だけが膨らんでて、しっかり確認してないんだとか。





事前情報をと思って、高柳店長に確認はしてみたけど。


それはもう、本人に聞いてみなよ、と意地悪に笑みを浮かべながら、返されてしまった。





そのくせ、お店の写真とか、本人の近影とかはしっかり見せてくれる。


何だか面白がられてる気がするけど、当事者の先輩は、どこ吹く風という感じだ。





ちなみに本人の写真を見た時、指先を確認したけど、アクセサリーをつけてる感じはなかった。


ほんとに結婚してるんだろうか・・・そう思って、念のために先輩には伝えてみてはいる。





ただ、先輩曰く、仕事柄で外してる場合もあるからね、と、そこは冷静な返し。


だからこのまま、目的を達成するまで冷静でいてほしい、なんて、変な願い事をしてみる。





そんな、旅の道中だった。





「先輩、心の準備、良いですか?」


「・・・うん」





自分達の目の前に佇む、一軒の古民家。ついにここまで来た。


この旅の最終目的地。




願うことはただ一つ。


平穏無事に、事が終わりますように。

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小牧と三船 @kazhamakoto

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