第15話

目の前の男は、私に彼氏がいることも知っているらしい。だけどなんで別れろなんか……。佳加に迷惑がかかるから?



「よく分かんない……。私は大毅のせいで拉致られたんだよね?」


「大毅というか、大毅を使って?だな」



大毅を使って?

どういう意味?



「大毅が何か悪いことをしたから、それに巻き込まれたんじゃないの?」


「そこんとこは穂高さんに聞いて。もうすぐ来るから。俺が間違ってること言うと怒られる」



穂高さん?

誰?

女性の人?

全く聞き覚えはなく。



「どうして彼氏と別れろなんて?今から何するの?帰ってもいい?」


「んー、帰らない方がいい。別に帰ってもいいけど、あんたのためだから」



私のため?

首を絞めて失神させたのに?

帰ってもいいって?

つまりどういうこと?


意味が分からないまま、時間だけがすぎていく。



「ね、スマホ、返して。私の鞄」


「だめ」


「なんで、どうして?帰ってもいいんだから返してよ」


「警察呼ぶかもだろ?だめだめ」


「警察?」


「おねーさん、これから来るのやばい人なのに警察はダメでしょうよ」



やばい人?

警察呼ぶのは、だめ?

拉致したからだめなのではなく、やばい人だから?


それに繋がる答えは何?




「…………反社会的勢力……?」




ぽつりと呟けば、「普通にヤクザですか?って聞けばいいのに」と能天気に笑った金髪の男は……



「なんかこの部屋暑くない?」と、パーカーの袖をめくった。そこにあるのは、何かの花の刺青が彫られており……



「大毅……、ヤクザと関係あるって事?」


「関係あるのはおねーさんの方」




……私?



なんで私?




「おねーさん、さっきからちょっと勘違いしてるけど、あんただから捕まったんだよ?分かる?」





全く、意味が分からない……

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花音 白川真琴 @shirakawamakoto

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