第87話
今ここにいる矢島君だって、掃除するための当番があるって知らなかったでしょうと。
「他どこ掃除すんの?」
「今日はもうしないけど、たまに窓拭いたりとか。ほとんどは床の掃除」
集めたゴミをゴミ箱に捨て、私はパンパンにっ
ているゴミ袋を、ゴミ箱から取り出した。
これも捨てにいかないと。
「ソレ、どっか捨てに行くのか?」
「そう」
ゴミ袋を閉め、持ち上げようとした時、私の手に、綺麗な指先がふれる。
「捨ててくる」
そう言った矢島君に驚く。
捨ててくるって言った?
矢島君が?
ほんとに?
「え⋯、場所分かるの?」
「⋯⋯」
黙ってるってことは、知らないのでは?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます