第85話
―――次の日、学生服を着た矢島君が、朝から登校していた。
上は黒のTシャツに、学ランのズボンと、完璧とは程遠い姿だったけれど。
「偉いじゃない」
私は嬉しくて、ニヤニヤしながら言うと、「うるせぇよ」と言われ。
「足はもう痛くねぇのかよ」
「誰に向かって言ってるの?大丈夫よ」
「あっそ⋯」
本当はまだ歩いたり、膝を立てて座ったりしたらすごく痛いけど。
痛い痛いばっかり、言ってられないから。
痛めて来た私よりも、こうして学校に来ている矢島君の方が、きっと頑張って来たと思うから―――。
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