第67話
「あの、失礼ですが、矢島君はお家に帰っていますか?」
『はあ?知らないわよ、帰ってんじゃない?』
帰ってんじゃない?
どうして母親が、息子が家にいるかも分からないの。
母親が、家に帰っていないということ?
『私忙しいから、また何かあったら留守電にでも入れといて』
留守電って⋯。
息子がどこにいるかも分からないのに?
行方不明なのに?
忙しいってなに?
ふざけてるの?
そう思った時には、もう通話は切れていて。
私はガチャンッと、受話器を勢いよく置いた。
クソジジイにジロって見られたけど、無視して自身の机へと戻った。
どうして自分の息子なのに、そういい加減な対応ができるの?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます