第15話

「なに?」



黙り込んだシュウに問いかける。

と、少し深刻そうな声が聞こえてきた。



『……ああ。なんか、あの男。やたらビビってたからな……。一体、誰にバレるのを怖がっていたんだと思って』



シュウの疑問に、嫌な予感を感じた。



「……」



『気の所為ならいいんだけどよ』



笑ったシュウに眉を寄せた。



「……可笑しな事には巻き込まないでよね?」



釘を打ちながら電話を切り、携帯をベッドに放り投げた。



別のことを考えようと思うのに、シュウの疑問はいつまでたっても頭から離れなかった。

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Two targets ㊤ 《完》 サラ @Izumi0313

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