第11話
幸せの形は人それぞれで幸せってことを言葉で
表すと本当はもっと複雑。
鳥かごの中にいることしか知らなければきっと
鳥かごの中という安全地帯にいることが
幸せだった。でも嫌がりながらも外に出て
色んな景色や物に触れて色んな人に出会って
辛かったこともあったけど多分それを
乗り越えれたから 今の幸せを掴めたんだと
思う。「僕緊張してきました、今日の僕
変じゃないですよね?」スーツ姿のあさひを
見るのは今じゃ当たり前の光景なのに未だに
眼福だ。「変じゃないよ それに私の親に
会うだけだし 緊張するだけ無駄だと
思うけどなぁ」
数年前 あさひにチャレンジしてみたいことが
あると言われ応援したら私の年収を超えた。
あさひも色んな人に触れたまに傷ついてでも
結局「コレが人間ってことなんだなぁ」と
嬉しそうに笑う。
七夕の日にプロポーズされ婚約した
その話を晴真くんと朔夜くんにしたら
「昔は こんなに小さかったのに もうそんなに
大きくなったんだなぁ」と嬉しそうだった。
「まぁ、なんだかんだ言って家に帰るの
久しぶりだなぁ。地元は嫌な思い出しか
なかったから」
何もしてないのにいじめられてたあの
トラウマを少し乗り越えれるくらいには
成長した「まぁ、でも何処の馬の骨だ!って
言われたら あの有名なロボット
会社生まれですってボケれる自信はあります」
ドヤ顔で言っているが通じるのは多分晴真くんと私だけだと思う。
「いや、別にボケなくてもいいと思うけど」
昔あんなに遠く感じだ家が今は足取りが軽い
家の前に立ち深呼吸をしインターフォンを
鳴らす扉が開き昔の笑顔のままのお母さんが
「おかえり!」と笑った
ずっと 私のために悩んでくれて一緒に
解決しようとしてくれてたお母さん
「ただいま!」私に味方がいないならと
いつも 味方でいてくれた
本当は 私が現実から目を背けてただけで
朔夜くんや晴真くんだってずっと味方で
いてくれた。
この大切なことに気づけたのも今幸せだと
思えるのも全部あさひが居てくれたから
「ほら、早く2人とも入んなさい ご飯
できてるから」
お母さんの言葉にあさひが嬉しそうに笑った
あさひとなら私が見えなかった……見ようと
しなかった 小さな幸せを見つけれる気がする。
あさひのそういう小さな幸せを私に気づかせて
くれるところが 私は好きでしょうがないんだな
と改めて実感した。
夜と朝日 冬彩 桜月 @touasatuki0820
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