ミドルノート~極上の香りに抱かれて

第4話

着いた先の空いていた最上階の部屋に私達は入った




ドアを閉めるとどちらともなく唇を重ねる





碧が近づくと、ETERNITYの香りが鼻をくすぐる

体温で温められて、私をもまとっていく



「ねぇ...この香り....」


「そうだよ...あの時貰ったクリスマスプレゼント。あれから気に入ってずっと使ってるんだ」


「そうなんだ、嬉しい。この香りは碧だなって思って選んだんだ。大好きな香りなの」


「ふふ、俺の事大好きじゃん(笑)」


「.......そうだよ、あの日そう言ったよ?」


「伊織.....」





碧の冷たい手は頬を包み、何度も何度も唇を求める



「俺、お前の事きっと好きだったんだよな...気づくのに時間かかっちゃったな」


「そうだよ、気づくの遅い....」


「あれから、誰かと付き合った?」


「ん....、モチロン。でも、いつも碧が私の中にいた。」





碧のキスが激しさを増した

首筋を這う唇も荒くなり、かじかんだ手が胸元に触れる




「ん、ぁ....っ、碧...冷たいよ....手..」




「勝手だけどちょっと妬く。他の男に触られたと思うと...」




愛おしそうに、顔をみつめる



「こんな気持ちになるなんてな」




今までを埋めるように、碧の唇は露わになっていく肌に跡を残してゆく




「ぁ.....っ、ん.....」




静寂の中、肌に跡をつける音と私の吐息まじりの声だけが響く





「伊織....行こ。」



碧に手を引かれ、ベッドへと向かった






・・・・・・・・・・

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