変わらない気持ち
第29話
ソファに座る。イズミを見て
俺も隣に座った。
すると、イズミが…俺の顔をじっと見た。
「ん?…イズミ?どうかしたのか?」
……「いえ、コージくん…博士から
僕の事……AIの事聞いたのですよね?…」
「うん、聞いたけどそれがどうかしたのか?」
「………僕の事、嫌いにならないですか?」
「なるわけないだろ?…どうしたんだ?」
……イズミは、
話し始めた。
「僕が"事故にあった"って聞いてますよね?」
「うん、交通事故だったって聞いたぞ?」
「…あれは、事故じゃないのですよ、、」
「え?…」
「…………自死未遂なのです。」
「…?!」
「7歳の頃でした…。僕は見てしまったのです」
「な、何を?…見たんだ?」
……「あの日、僕はマザーと喧嘩をして、
孤児院の外へ逃げ出したのです。
そして、行くあてもなく歩いていたら…
"家族"を…見掛けてしまいました。
…3人家族で、片手を父親と、片手を母親と
手を繋いで楽しそうに歩く…男の子を。
……僕が、欲しかった"家族"。
とても、羨ましかった…。
僕は、孤独感に押し潰されて…
気が付けば、車道に飛び出していました。
その時ぶつかった車が、、何の因果か…
博士の車だったのです…。」
…………イズミの頬に、涙がつたう。
「…イズミ」
俺はそっとイズミを抱き締めた。
「コージくん…?
僕は"普通の人間"ではないのですよ……?」
「…何、馬鹿なこと言ってんだよ!
イズミは、イズミだろ!関係ねぇんだよ
俺は、イズミだから好きになったんだぞ?
もうそんなに、自分を責めなくていい
俺の気持ちは変わらねぇから。」
……「コージくんありがとうです♡」
イズミは、涙をぬぐった。
「なぁ、イズミ?…もし、また緊急避難行動
になった時は……どうすればいいんだ?
また研究所に行こうとしたら、
おまえを止める方法は…あるのか?」
「………それは、、」
イズミは言葉が出なくなった…
「あ、イズミ!もうそれ以上考えるな!」
「え?…あ!はい!!」
「ふぅ~危ねぇ!思考停止するかと思った」
「…ごめんなさい。。(泣)」
「謝んなくていいんだよ、
イズミには笑っていてほしいからさ」
「ありがとうですよ、コージくん…(泣)」
俺にとって、イズミは最愛の人。
ずっと一緒に生きていくと心に誓う。
死が二人を
――――――――――END―――――――――
俺とおまえのシェアハウス【完】―BL― 白愛 @hakua18
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます