応援コメント

epilogue」への応援コメント

  • 黒澤カヌレさま

    こんにちは。
    その不可思議な行動に気づいた人間にとって恐怖の対象だった動物たちは、実は最初から最後まで人に害をなす『敵』などではなく、(与えられた使命ではあるものの)『救済』を試みようとする存在だったというのが印象的でした。人間の精神を操ることのできる動物たちですが、人間が思うようなコミュニケーションが取れないことが、彼らの存在を大いなる脅威と感じさせ、さらには悪意までをも感じさせてしまうのですね。この小説の重要なテーマであろう死生観より先に、恐怖とは何かということを改めて考えさせられました。知らないが故のやみくもな恐れ、知ってしまったが故の絶望的な恐れ。それぞれ別の恐ろしさがあると思いますが、私は前者のつかみどころのない恐怖に、より不安を煽られます。作品の終盤に謎が明らかになっていくまで、ずっとよりどころのない恐怖を感じ続けていました。
    カラス大好きでして、ボッティチェリの律儀一点張りの「オメデトウゴザイマス」に、当初は慄いていたものの、終盤になると嬉しさを感じるようになってしまいました (^^;)
    時に恐ろしく、ときに苦しく、常に考えさせられる、とても読み応えのある作品でした。読ませていただき、ありがとうございました。

    作者からの返信

     最後までお読み頂きありがとうございます。

     この作品は「動物たちの目的が侵略ではなく、『人類のためを思って』の救済だった」というのが肝だったので、そこのポイントに注目していただけて嬉しいです。

     動物たちが未知であり、コミュケーションも難しいし、圧倒的に強い力を持っていることで畏怖の対象となりましたが、力を悪用しなければ攻撃してこない辺り、動物たちは本当に一切の悪意を持たない存在でもありました。

     それでもやはり人間の業で悪用したり敵対しようとしたりして畏怖が募って行くというのがネックでしたので、そうした恐怖について考えて頂けたこと、とても報われる気持ちがします。

     ボッティチェリはひそかに実在していまして、「近所に本当に住んでいたカラス」なのでした。いつも見かける度に気にかけてて、ずっとそいつのことが気になっていたので、作品の中で登場させてみた次第です。 

     だからこそラストでも直斗との対話相手になっていたり、悪ではなくどこか憎めない存在として描いてみました。「オメデトウゴザイマス」の言葉を楽しんでいただけて良かったです。

     最後までお付き合いいただけたこと、心より感謝いたします。 


  • 編集済

    コメント失礼します。
    大変読み応えのある内容で、考えさせられる部分も多かったです。
    動物たちの侵攻がまさか救済のためでもあったとは衝撃的でした(まさに物語の構図がひっくり返るどんでん返し!)。
    魂の話に関するくだりも非常に哲学的ながら、深みがあり物理的な生命と精神的な生命の違いみたいなものを意識させられましたね。
    とはいえ小難しさや、読みづらさはなくエンタメ性も抜群で、楽しくスムーズに読み進められました。
    それと個人的にですが、ラストのカラスの使い方がツボすぎて、たまりませんでした。

    作者からの返信

     最後までお読み頂きありがとうございます。そして、素敵なレビューまで書いていただき、心より感謝いたします。

     本作のテーマ、そして「どんでん返し」となる「侵略が実は人類のためだった」という点などを評価していただけてとても嬉しいです。

     この作品は魂とか霊とか死生観に関わる重い話を扱っているので、理屈っぽくならないようにと結構気を遣いました。小難しくなく読み進められたと言っていただけたこと、本当にありがたいです。

     ボッティチェリは個人的にはかなり気に入っている存在なので、悪役としては描かず、最後も対話する相手として描いてみました。
     直斗が一人で喋り、カラスとして言葉を発しないところが静謐感のあるラストに出来たかなあ、と思っております。
     ツボだと感じていただけて嬉しいです。

     最後までお付き合いいただけたこと、本当にありがとうございました。

  • 飛び立つカラスのラスト、物語の余韻が感じられて好きでした。素敵な物語をありがとうございました…!!!

    作者からの返信

     最後までお付き合いいただきありがとうございました。

     カラスは悪役として登場していた存在でしたが、自分としてはこのカラスはすごく気に入っていたので、ラストシーンを飾らせる存在として描いてみました。

     最後までお読み頂けたこと、心より感謝いたします。

  •  完結、おめでとうございます!
     いやー、読み応えのある、ものすごく面白いお話でした。

     宍戸は鳥に……光のもとへ行ったのなら、本望かもしれないですね。
     ゆっくりと戻って来る日常。
     もはや動物たちの恐るべき干渉のない日々。
     直斗くんたちひとにぎりの人たち以外には、こんな黙示録があったなんて、全く知らないし、想像もしないでしょうね。

     死生観というのは、生きとし生けるものの根源にかかわる話で、それをすごくわかりやすく、興味深い作品にされていて、感服いたしました。
     素晴らしい作品を、ありがとうございます。m(__)m

    作者からの返信

     最後までお読みいただき、ありがとうございました。

     読み応えのある作品とおっしゃっていただき、とても励みになります。
     自分としては「人知れず世界を救う主人公」という感じがとても好きなので、直斗たちの葛藤を他の誰もが知らない、という形にしました。

     ちなみに、途中のところで「合図一つで直斗の家族の記憶は元に戻る」という設定が出てきたのは、このラストから逆算して作ったものでした。それがないと「二回命令」が下されているので、直斗がもう家族と会えないというジレンマが出来ちゃうので。

     「死生観」がテーマとなり、それについて「観念でしかなかったものを現実にする」という、この作品でしか出来ないことをやってみようと思いました。それらも汲んでいただけて嬉しいです。

     こちらこそ、最後までお付き合いいただけたこと、心より感謝いたします。

  • あの3種類のカードは、世代が入れ替われば意味のないものにできますね。時間かかりますが。

    なんだかスゴイものを読ませていただいたなと思いました。

    人類の本当の危機って大っぴらに感知されるものではないかもしれませんね。そして、人類を救ってくれた人がいることに、誰も気づかないものかもしれない。
    そんなふうに思いました。

    どうなることかと思っていましたが、直斗くんが自分自身で答えを見つけ出して、人類を絶望から救ったことに、心から安堵しました。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

     最後までお読みいただき、ありがとうございました。
     ラスト直前まで絶望感の多い作品でしたが、最後で直斗が「答え」を見つけ出したことで、一気に人類を救うことが可能になりました。

     一話一話をとても丁寧に読んで頂き、千晶たちの心情も汲んでいただけたこと、とても嬉しく思います。
     心より、感謝いたします。

  • 最後まで読ませていただいて、改めてすごく面白かったです!

    動物たちと敵対するわけではなく、彼らの求める答えにたどり着こうという努力の方向性が特に素敵だと思いました。

    無理難題とも思える問題に答えを出して迎えられたハッピーエンドには感慨深いものがあります。

    そして、宍戸も望みが叶って幸せでしょうね(笑)

    作者からの返信

     最後までお読みいただき、ありがとうございます。すごく面白かったというお言葉も、とても励みになります。

     怪物と戦って倒す系統ではなく、難題に答えを出して解決、そして世界を更新する、というのが本作のテーマだったので、このハッピーエンドに共感していただけて嬉しいです。

     穴戸は確実に死後の世界で幸せになってると思います。ジョジョ四部の吉良吉影のように、死後にもスタイリッシュに暗躍する話とかも書けそうかな、とか常々思ってます(笑)。

  • これは本で読みたいですね。
    全ての人間に届けたい「哲学的な話」ではあれど、すぐそこにある恐怖を見事なエンターテイメントに昇華されていて、脱帽の一言です。
    素晴らしかったです。

    作者からの返信

     最後までお読みいただき、ありがとうございます。更に素敵なレビューまでいただいて、本当に心より感謝いたします。

     本で読みたいとのお言葉、とても嬉しいです。ただのホラーだけでなく、ミステリーやその先のテーマ性などを描いた作品なので、出来ればより多くの方に読んでもらいたいな、という気持ちは強いです。
     
     素晴らしかったとのお言葉、大変励みになります。
     改めて、ありがとうございました。


  • 編集済

    黒澤カヌレ 様

    素晴らしい作品でした。
    書籍化してほしいって思いました。
    答え合わせに至るまでに、これまで散りばめられていた伏線を意識しながら、もう一度読みたいと思いました。

    作者からの返信

     青時雨 様
     最後までお読みいただき、心より感謝いたします。更に素敵なレビューと星まで、本当にありがとうございます。

     本作の伏線回収の件など、楽しんで頂けて嬉しいです。
     先日のご質問にあった「なぜ動物たちが答えに辿り着いたか」は、「千晶が捏造して言わせていたからだった」が答えだったわけです。

     色々とどんでん返しを意識して生み出した作品なので、その点などを高く評価していただけたこと、とても励みになります。

     書籍化、出来れば実現して欲しいです。

  •  完結おめでとうございます。お疲れ様でした!

     千晶君の覚悟と、直斗君の決断に涙が零れました…。そして宍戸は結末まで含めて好きなキャラになりました(笑)魅力的な悪役でした!

     最終話の雰囲気もとても素敵でした。
     実は私、ホラーを書いているものの、怖すぎるホラーは読めないビビリです。そのため、序盤から中盤の絶望的なホラー展開には、この先どうなってしまうのかハラハラしておりました。ですが御作はミステリーの要素もあり、怖がりながらも読む手を止められませんでした。本当に面白かったです!

     素敵な作品を、本当にありがとうございました! 新作も楽しみにしております!

    作者からの返信

     最後までお読みいただき、心より感謝いたします。素敵なレビューもありがとうございました。ミステリーや伏線の部分を汲んでいただけて、とてつもなく嬉しいです。

     やはり「緑のカード」判明からのどんでん返し展開が一番の肝なので、そこを楽しんでいただけると本当に励みになります。

     穴戸は最後できっちり罰を受けるところも含め、なんとなく憎めないキャラですよね(笑)。あいつはきっとなんだかんだで死後の世界でいつもの調子で楽しくやっていることと思います。

     改めて、ありがとうございました。新作もミステリー性たっぷりのホラーに仕上がると思いますので、またお付き合い頂ければ幸いです。

  • すべて拝読しました。
    タイトル通りのちいさなちいさな黙示録で、とても壮大な内容でした。どこかsfチックでありながらも、ちゃんと宗教や哲学として絡められて興味深く読み進められました。
    直斗に襲いかかった現実と出来事は辛いものでしたが、その彼の出した答えに気持ちは拍手喝采ものです。ここでの彼はこの町で体験したこともあって大きく成長しているように見えました。
    素敵な物語をありがとうございます!
    無理なく執筆なさってください。

    作者からの返信

     アワイン様、最後までお読み頂きありがとうございます。星評価も感謝いたします。

     直斗が宍戸に追い詰められるも最後の最後で世界を救えた展開、褒めて頂けてとても嬉しいです。

     応援ありがとうございます。なるべく早くに新作長編も完成させたいと考えています。
     ありがとうございました。

  •  こんばんは。お邪魔しております。

     タイトルからは想像つかない、「おおきなおおきな物語」でした! 生命と心について、深く考させられます。

     とても面白かったです。素敵な話を読ませてくださって、ありがとうございました!!

    作者からの返信

     最後までお読みいただきありがとうございます。

     範囲的には小さな町の中で完結しますが、テーマとかラストの影響範囲はかなり大きなところに行きましたね。
     動物たちの侵略が「実は人類の救済」で、「人類だけが魂がない」という設定とか、ミステリー的な意外性を意識して考え出した話でした。

     イメージ的には「進撃の巨人(敵が圧倒的に強い点)」と「魔法少女まどか☆マギカ(人類の成り立ちに絶望感がある点)」とかが影響を受けた作品だと思います。

     面白かったと言っていただけて、本当に嬉しいです。この作品は長らく読まれない状態が続いていたので、こうして褒めていただけて、本当に報われた感じがします。
     ありがとうございました。