応援コメント

3-9:この町では普通のこと」への応援コメント

  •  笹原吉嗣という人は、人々の記憶もろとも消されてしまった、ということですね。
     ただ、四人だけは記憶がある。
     こういうこと、が日常茶飯事に起こるこの町。
     悲しみのない芙美ちゃんは、幸せなのか不幸なのか、わからなくなってきました。

    作者からの返信

     芙美や他の人々にとっては、悲しみとか家族の情とかまで簡単に操作されてしまう、というのがこの町の普通。
     こういうのを見続けなきゃならない千晶や直斗たちにとっては完璧に地獄という、本作の理不尽さを象徴するエピソードでした。

  • 千晶くんはここまで、どれほどの絶望と地獄を見てきたのでしょう。
    それでも彼は自分を見失わずに、ここまで生きてきたのですね。

    作者からの返信

     千晶はおそらく、本作においての一番の被害者だと思います。芙美も十分すぎるくらいに可哀想ではありますが、千晶もずっと両親の記憶から存在を消され、大勢の人間が動物化させられる現実や、無関係な町の人間が実験台などにされる姿を見てきています。

     千晶がどうやって自分自身を見失わずに生きてきたか。その辺りの謎については次の章で明らかになります。

  • 芙美と直斗の交流も、父親関連の事象が無かったことになっているのでしょうね。
    買い物も、ビーフシチューも、新聞部の勧誘も。
    どこまでが作られた記憶なのか、感情とは何か、考えてしまいますね。

    作者からの返信

     芙美は癒し担当だったので、直斗にとっての喪失感は計り知れないものとなっていることでしょう。
     決断次第では穴戸が動く前に対処できたかもしれないので、直斗としては深い心の傷となっています。