必要
5つに人間をパーツを分けたとして、単体で見た時に最も情を抱き、最も生きていないと感じたのが頭部だった。
絶対に命がないのに、私に深く安心と愛情を感じさせてくれる存在。
丸みを帯びた額に閉じた瞼、透明感のある唇。
抱きしめる事で、冷たい陶器の肌に温もりが宿ったと僅かに錯覚する。
その錯覚が、私を安堵の眠りに導いてくれる。
人間味がないのに、人間味を最も感じるパーツ。
その矛盾が、私には最も都合が良かった。
月の光 白里歩 @doushite
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