綺麗な物が好きだった。



幻想的な物が特に好きだった。



心を満たすには、愛が欲しかった。



私の心はいつも、穴が空いた空洞のようだった。



また、心を可視化出来るのならばと考えた時いつも



生々しい臓器のようなハートが、傷だらけで流血しながら縫合されているようだった。



暖かい愛が欲しかった。



それを埋めるには、人の存在ではなく私にとって都合の良い物だけを詰め込んだ物が必要だった。



私と同じ大きさの首。



人形の生首。



角度によって開く硝子の瞳は透き通り、長い睫毛も顔の造形も美しい。




私は首を胸に抱き、明日も繰り返す辛い日常をやり過ごす為に首から愛を貰った。

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