言葉は文脈や受け取り方次第で如何様にも変わっていく。
なぜ親しい人とすら上手く噛み合わないことがあるのか、それにどう向き合うべきか。
分かりやすい例えを引き合いに、対話の難しさ(奥深さ)を示すエッセイ。
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知り合いと会話をすると、大抵は脱線する。最初に話していた本題が分からなくなる。
それは仕事の会議でも起きることがある。いつの間にか収拾が付かなくなって、何もかも有耶無耶だ。
会話にはルールがあって、自分はそれを完璧に把握していると思っている。
そうでなければ対話(コミュニケーション)にならないのだから、間違っていないはず。
しかし、実際のところは違うのかもしれない。
このエッセイの雰囲気は柔らかく、とても心地よい。
同じ内容でも言葉選びや表現ひとつで印象が大きく変わる好例だろう。
会話はキャッチボールと見做されることが多いが、自分の投球フォームは他人を介してしか分からない。
意図せずして暴投を繰り返していないか、チェックしていきたいところだ。