第6話 まだだ! まだ終わらんよ!


「食らいなさい!」

「ふぐあ?! 何でえ?!」


 流れるようなコンボ?! 


 肩でぶつかられ、押し倒され……なぜそこで立ち上がる? あああ、そこは踏み踏みしたららめえ! 


「師匠の言葉の使いどころがなってない。全然ダメ。全ダ」

「は、はひぃ?!」


 し、師匠って何だ? あれはエロ動画やラノベの決め台詞、行為の最中で相手を興奮させるありがたいお言葉ではなかったのか?!


「例えば……まずは『どんなんかな~』って私の身体をまさぐっていじくってさわさわしてクリクリしてちゅぷっちゅぷってして舐めなめしてくちゅくちゅしてから『ええんか、ええのんか?』でしょう!」

「奥がふけえ!」

「そうよ。それで悶える私の目の前で優ちゃんがその天然ゴーヤちゃんポーを天に掲げて見せつけてずっぷりと差し込み、『優しくして? あっ?!』『ぐへへ、こんなにとろとろになっとんのに我慢できるかい』『あ、ダメえ! そんな激しくしたら壊れちゃう!』って奥をごりゅごりゅにゅぷにゅぷスパンスパンとえぐりながら、私を表に裏に四つん這いにして好き放題するの。そうして優ちゃんがフィニッシュは『三分間待つのだぞ』って言うもんだから私が『え、三分なんてもう無理ぃ……あっあっあっ!ダメ!いっ……!ああああ!』って昇天したのにも関わらず優ちゃんは私を責め続けるの。『もうダメえ!イジワルしないで……!あっあっあっあんあんあん!』『置いてけぼりの悪い子にはオシオキせななあ』って最後は私の小部屋に直接ぴゅるっぽーしなさいよ」

「誰かこの妄想癖著しい妹分の取説を!」


 というか葛さん。そういうところはほのかそっくりだよ。デジャブです。


 でも、やっぱりそういう流れって大事なんだろうな。僕は未だに賢者候補だからして実際にはどんなもんだかわかんないけどさ。要は二人で少しずつ段階を経て盛り上がっていって、最後には大きな快感を得ながら愛を分かち合うのが大切なんだろうな。


 師匠、ありがとうございます。いつか彼女ができたら使わせてもらいます。実際のところ三分間も持つかわかりませんが、精進します。


「何そこで一人で満足そうな顔してるのよっ!」

「だから踏み踏みしたらダメえ! あああ、足の裏で刺激しないで! 変な扉が開いちゃう!」

「ほほお? こすこす。こすこす……あらあら。優ちゃんの優ちゃんが自己主張をしてきたのだけれど? 優ちゃん、どうせ夢なんだからこのままぴゅぴゅぴゅ、させてあげてもいいのよ? ほらほら、ほらほら。この葛のお肌めがけてすっきりしちゃいなさいな」


 これが女王様プレイというやつなのか? 葛の力加減が絶妙で気持ち良すぎる! 葛、マジで女王様いけるんじゃなかろうか……ていうかヤバいヤバいヤバい、葛のショートパンツのスキマから見える下着と、足を動かす度に揺れる胸と、お股への刺激で僕の僕が限界点に!

 

 かといって、いくら夢だとはいえこのままパトスを吐き出すなんて、今度は葛の顔が見れなくなってしまいそうだ。どうする? 目が覚めたら葛がジト目で僕の下半身を凝視してたら。ていうかマジでどっから僕寝落ちしたの?


「うふふ、優ちゃんバッキンバッキンね。後は任せてくれていいのよ? 優ちゃんが寝落ちしたら……おっふえっほんゲフンゲフン、夢から覚める前にお掃除しておいてあげるわ」


 何で舌なめずり?! お掃除って何?! あああ?!


「いま、ぴくぴくってしたわよ? もうそろそろかしら?」

「葛、待って待ってえ! さっきの続き! 僕にもう一度チャンスを! 僕にターンを下さい!」

「ほ? …………なるほど。私は心が広ーいから別に構わないけれど、そこまで興奮しちゃってるなら好都合。途中でぴゅるりんして狼狽する優ちゃんを見るのも楽しそうね」

「う。……いや、このターンで僕が盤面をひっくり返す!」

「優ちゃんのそういう所も好きよ。さあ、かむおーんっ!」


 よよよ、よし! どんなんかな~って言って葛の肌に指先一つだけでも触れた瞬間に、ホントに途中で迸っちゃいそうな気がしないでもないけども、やるしかない!


 まだだ、まだ終わらんよ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【マ猫えけん(笑)】幼なじみはオシオキがしたい ~幼なじみが僕に仕掛ける、ちょっとエッチで不思議な罰ゲーム/葛の場合~ マクスウェルの仔猫 @majikaru1124

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画