お風呂掃除してたら異世界の扉が開かれた

@comeshi

第1話

「なぜここに?」


そんな疑問が浮かんだが許してほしい。だってそうだろ。お風呂に異世界につながるゲートができたら誰だってそう思うだろう。

日課であるお風呂掃除をしていた

いつもと違ったのは爪の長さとそれをひっかけてでた血くらいなもので目の前にそれは現れた。


両親は物心つく前に交通事故で死んだ


幸い祖父母が健在だったため俺と一つ下の妹は祖父母と共に暮らすこととなった。それが原因でいじられたりもしたが特に問題もなかった。だって俺は祖父母が好きだから。

特に何にも思わなかったのだ。


そんな俺には引き取られてからやるようになった日課があった

それは『お風呂掃除』


小学校の時からお風呂掃除は俺の担当だった

もちろん他にも手伝いはしていたがお風呂掃除は、毎日俺がやっていた

ほかの人にはやらせずに淡々と別に楽しかったわけではなくただやっていた


高校を出て、就職して一人暮らしを始めた

そんなある日、祖父母が交通事故で死んでしまった


その後はいろいろ忙しかったが、妹はすでに独りで生活をしているし

めちゃくちゃ困ることはなかった。


祖父母の遺産とかは俺が相続することとなった。

もちろん思い出の詰まったあの家も、、、


小さいころからお世話になってきたこの家を取り壊して駐車場に、なんてできるはずもなく

もちろん俺が住むこととなった。


住み始めて数カ月。前から住んでいたことあり不便はないが結構古めなので

しかし、やはり優しく明るかった祖父母がいないのはかなり寂しい。


またにぎやかなあの頃に戻れたら、、、

そう思わない日はない。が、そんなことを思っても戻れはしない


そんな中でも俺は日課をこなした。

そうすれば心が落ち着くから。

そんな時


「痛ッ」


珍しく伸ばしていた爪が引っ掛かり指先から血が出たその時

ピカァァァァと風呂場が光るそして

「なによここ。どこよここ」

そんなセリフをつぶやきながら風呂桶から顔を出したのは謎の黒い靄からでできた黒髪黒目の羽の生えた謎の妖精?のようなもの


「いやこっちのセリフなんだが、お前が誰だよ」


「私?私は異界の精霊シャロン。」


「でその異界の精霊様がどうしてここに?」


「どうしても何も呼ばれたからだけど?」


「呼んだ?誰が?、、、俺が??」


「なんの冗談だ?俺は何も呼んでないし何もしてない。強いていうならお風呂掃除をしてたくらいで」


「ならここ見なさいよ」


「は?どこよ」


「ここよ!ここ」


そう言われて足元を見るをと何かの魔法陣が形成されていた。



「嘘だろどんな偶然だよ確かに俺はお風呂掃除をするとき円をながら満遍なく掃除するけど」


未だに現実が受け止められない俺を見かねたのかシャロンとかいう精霊が言った


「一旦整理するとたまたま掃除していたお風呂に魔法陣の形ができて、たまたま血が垂れ、契約が交わされたと、、、信じると思う?そんなこと」


「信じるも何も本当のことなんだよ。」


「じゃあとりあえず、話し合いをしましょう。あなたも状況の整理がついてないのでしょう」


「わかった。ついてきてくれ」


こちらが呼んでしまったのだから仕方ないそう言い聞かせながら、俺は居間に戻った


その間、物珍しいのか家のいろいろなものの使い方を聞かれた。


「これは何?」


「電子レンジだ」


「何に使うの?」


「食べ物を温めるのに使う」


「これは?」


「冷蔵庫」


「何に使うの?」


「食べ物を冷やして保存するのに使う」


「これは?」


「洗濯機だ」


「何に、、、ってこれは名前のとおりか」


「その辺のものは絶対に壊すなよ。じいちゃんとばあちゃんとの思い出がいっぱい」


パリン。


「せめて全部言ってから壊してほしかったよ。」


あははと乾いた笑いをしながら一応申し訳なさそうにこちらに近づいてくる。

幸い割れたのは俺が新たに買ってきた食器だったからよかったものの、


「静かに、動かず、待ってろ。今茶を入れるから」


ストローはその辺の草で使えそうなのをぽきっと


「で、いろいろ話しいことはあるが自己紹介がまだだったな俺の名前は柄木田晴からきたはる

でそちらは?」


「私はシャロン異界の精霊よ魔法陣に呼ばれてきたんだけど」


「その魔法陣っていうのはお風呂場のやつだろ?たまたまできた魔法陣にも効力はあるのか?」


「あるんでしょ。偶然でも必然でも、できちゃってるんだから呼べるもんは呼べるのよ」


「じゃあ次だ契約っていうのは?」


「契約っていうのはあなたとあたしの間にある、異世界のダンジョンにつながる門の設置と主従契約よまあ今回は元からこの世界と繋がる予定だったものを少しだけ早く体験できるって感じだけどね」


その発言から数分考えた結果


「あの霧の向こうは異世界でそのうち世界中にあれと同じのができるっていうこと、、、か?そしてお前は俺の専属ガイドで従者、、、」


「簡単に言えばそんな感じね」


「マジか」


「マジよ」


「マジか!!」


「なんかうれしそうね」


「もちろんうれしいに決まってる!!元中二病としてはこれ以上に燃える展開はないぞ!!」


「それじゃあさっそく探索に行くか!」


「待ちなさい。」


「へ?なんで?」


「なんでってつながってるだ先はダンジョンなのよ?なのにそんな軽く行って死なれたらあたしが困るんですけど。」


「確かにそうか」


その後ハンマーやヘルメット、殺虫剤やアルコールなどいろいろなものを買ってきたそしていざ!ダンジョンへ!

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