涙は心の汗だよ。

俺の名前は太肥井(ふとし ふとい)

名前の通り 太い。体重は高校生にして80kgを超えている、そして身長は150cm以下と大変、極まれりという所だろう。


だか、そんな俺にも春が訪れた、そう告白されたのだ。


彼女の名前は鬱 美(うつ うつく)

ねぐらな性格ではあるが、校内ではTOPの美少女だと噂されている子だ。


そして俺は決心した、この子を幸せにするために絶対に痩せよう、と。


俺は毎日朝は必ず歩きで登校し、休みの日には10kmはランニングするようにした。

勿論、最初はキツかったものの今はもう余裕だ、そして、僕にはもうひとつ楽しみがある。僕は3ヶ月間体重計、鏡は絶対に見ないようにしたのである。


なぜなら、理由は簡単、ムキムキな自分を見て最高ーー!と、、絶頂するためだ。その快感を味わう為だけに無理にでも鏡と体重計は避けてきたのだ。


そして、いつの間にか彼女と付き合って3ヶ月が経った、、、なんだかんだあったが、やっとだ、明らかに体が軽くなった気もするし

、腹筋もバキバキに割れている。


そして、鏡の前に遂に立った。

俺は唖然とした。言葉が出ない。だって。


そこには3ヶ月前となんの代わりもない自分がいたのだ、僕は目を疑った。そして、自分の腹を確認する、いや、やはり腹筋はバキバキに割れているのだ。


あ、そういえば俺。

時は遡り3ヶ月前。


太「フゥ〜きょうもづがれだー、ポテチポテチっとぉ〜」ドスン、ドスン。

相撲取りが相撲をしているかのような地響きが鳴る

太「あ、ぞういえば、今日買った最新のVRメガネ!、むふふふふーわずれるどごだっだー笑」

太「ん?なになにー、このVRを使用する際は必ず広い所で付け、没入し過ぎないよう、保護者の管理下の元でやるようにしてください。、なんだどー?おではムフフなことにづがうんだーー!オカンなんて呼ぶかボケぃ」


太「取り敢えず、誰も居ない廃墟が隣にあったなぁんふふふ、そこで、いっーーぱいたのじむんだーー!笑」

ぼぐはそう言って隣の廃墟へ勝手に入りVRゴーグルを装着した。

太「むふふふふー!」

その瞬間、太に電流が走る。

太は記憶が無くなった。

そして、今に至る。

そう、このVRは、没入感を抑えるため、鏡に現実の姿が写るようになっているのだ。

そして、彼がやろうとしていたゲームの名は

「ねぐら美少女、彼女シュミレーション。」

である。

そう、彼は、3ヶ月間廃墟で架空のねぐら美少女のため廃墟で走り回っていたのだ。


涙は心の汗だよ、太。



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そんなことより。翡翠食べたい 翡翠食べたい @BANANA0212

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