第2話 4月9日(後半)
家を出てしばらく通学路を歩いていた。
しかし、早く登校しているせいで同級生の姿は見えなかった。
周りを見渡してもサラリーマンの人達しか見られない。
なんか僕だけ浮いてない。そう思いながらも通学路を歩いて行った。
今日はあんまり天気がよくない。
せっかくの入学式なのに曇なんてと思ってしまうぐらいに僕はワクワクしていたことにちょっとびっくりしている。
それはそうと目の前の歩道橋の上で一人の美少女が立っていた。
よく顔が見えなかったけど夢に出てきた美少女と似ている気がした。
とてもきれいで魅了されていたことすら分からず進む足が止まっていたことに数秒経って気づいた。美少女とおぼろぐもから微かに見える太陽の光が良い感じに合わさっている事でより一層に惹かれていったことを僕は感じた。
そうして僕が見ていることを感じた彼女は走って行ってしまった。
僕は追いかけることもせずにそのまま見続ける事しかできなかった。
数秒経った後に僕は我に返った。
誰かに惹かれる感情がなかった為、新鮮と感じてしまった。
あんなにも風景とマッチしている人が同じ学校の生徒なのかと。
そもそも同級生なのか、先輩なのか分からないけど
僕ばそんな思いを抱きながら学校に向けて一度止まった足を動かした。
あれから数時間が経っていた。あの歩道橋で目にしたあの子はどのクラス何だろうとか名前はなんて言うのかなとか同じクラスだといいなとか一人で気持ち悪い妄想をしていた。
今こんなことを妄想しているが現状、入学式が始まっている最中である。
結局、僕のクラスで見かけることはなかった。正直ショックだった。
だけど、どこかのクラスにはいると思えばいずれは会える。
そう考え納得するしかなかった。他の人がどうでもいいことを一人で考えていたら入学式は既に終わっていた。
その後、彼女に会う事もなく初日は終わろうとしていた。
どこのクラスなのかもわからない。しかも別に面識があるわけでもない。
こうなることは分かっていた。僕は彼女のことで既に頭がいっぱいになっていた。
そうしていたらクラスでは既にグループが作られていた。
既に輪に入るのを送れたことをこのとき、気が付いた。
もしかしたら帰宅途中に会えるかもと期待を込めていた。
しかし、その後も何事もなく家に着いてしまった。
疲れたからベットで横になった途端、寝てしまった。
きみときどきおぼろぐも おもち @omoti0410
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