トマトの「青臭さ」は実はカメムシと同じ?

 先月から大腸炎を患い、最近はトマトジュースなどの野菜ジュースを買って飲んでいる。しかし昨日の朝はあいにく切らしていたので、トマトをミキサーにかけて自作したのだが、これが市販のものと比べるととても青臭かった。

 大豆の青臭さの原因として知られるn-ヘキサナールは脂肪族アルデヒドだが、トマトの「青臭さ」はtrans-2-ヘキセナールという芳香物質らしい。なんとこれはカメムシが発する匂いの主成分と同じだそうで、そりゃクサいわけだ。

 パクチーの匂いの主成分である(E)-2-ドデセナールなども脂肪族アルデヒドらしいが、日本人には遺伝的にこれが苦手な人とそうでない人がいるようである。私はパクチーが好きなのだが、私の出身である静岡県や愛知県は全国的に見るとパクチーが苦手だと感じる人が少ない方らしい。

 そういえば、以前紹介した臭豆腐の臭みを生み出す有機化合物インドールは大便にも含まれているが、濃度が低いとオレンジやジャスミンなど花の香りにもなるらしい。どゆこと?

 昨今では牛糞やプラスチックからバニラの芳香物質のバニリンを作ることができるという話も聞く。匂いの化学は面白い。

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