King of Hell

・選択肢に戻る


https://kakuyomu.jp/works/16818093085371501586/episodes/16818093085373259578

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 僕は、クローバーのドアを開いた。

 なかは最初の部屋とほぼ同じ構造だった。

 正方形。清楚な純白の壁紙、シャンデリア、フローリングの床。

 きっとシャンデリアだって寸分違わず同じものだ。


 扉の数も同じで、北側、東側、南側に扉があった。


 バタン。部屋に両足を踏み入れたとき、背後で音がした。振り返ると、ドアが閉ざされていた。


「おい! 誰だ! 開けろ!」

 僕はバンバンとドアを打ちすえた。

 僕は扉を締め切らなかったはずだ。

 風もないのに、ひとりでに閉まるわけがない。誰かが作為を持って閉ざしたに決まっている!

 誰かがこの扉の向こうにいるのだ!


 ドアを叩きつづけ、叫びつづけ、疲れ果てて僕はドアにもたれた。ワークシャツもカーゴパンツも汗にまみれていた。

 この鋼鉄のように固いドアをやぶるのは人間業には不可能だ。


 頭を冷やして考えてみると、向こうに誰かがいたわけではなく、単純に鍵のかかるトラップが仕掛けられていたという話なのかもしれない。


 いずれにしても、道は閉ざされているわけではない。


 三方向にそれぞれ扉がある。

「とにかく、どこかに移動しなきゃ」

 僕は立ち上がった。

 北の扉は赤色。南の扉は青色。東の扉は白色だった。



・北の扉

https://kakuyomu.jp/works/16818093085371501586/episodes/16818093085431200815


・南の扉

https://kakuyomu.jp/works/16818093085371501586/episodes/16818093085431226178


・東の扉

https://kakuyomu.jp/works/16818093085371501586/episodes/16818093085431345951

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