天国からの手紙
高坂 美月
第1話
僕の女友達は交通事故で亡くなった。
他の友達とも一緒にコンサートに行ったけれど、
その帰りに起きたことだ。
一緒に歩いていたとき、彼女だけが少し遅れて歩いていた。
次の瞬間、トラックが彼女を轢いてしまったのだ。
手を握っても、名前を呼んでも、反応はない。
彼女は病院に運ばれたけれど、助からなかった。
あれから僕は、いろいろ考えていた。
なんで僕だけ助かったのだろう、とか、
僕が誘わなければ彼女はいまも生きていたのだろうか、とか。
しかしいつまでも暗い気持ちではいられないので、
なるべく前を向いて生きようと決める。
そんなある日、ポストに手紙が入っているのを見つけた。
誰からだろうと思って中身を見ると、亡くなった女友達からだ。
【誕生日前にコンサートに誘ってくれてありがとう。
おかげで最高の思い出になった。
だからどうか、なんで自分だけ生き残ったんだろうなんて考えないで。
私の分まで幸せに生きてね】
僕は手紙を読んで涙が止まらなくなった。
天国からの手紙 高坂 美月 @a-tmm1209
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