初めての眼科、そして……
夢野楽人
治療体験記
時は2024年9月。
先月から左目の調子がおかしいと思い、ネットで調べてみると、
「ぎゃあー!
生まれてこの方、手術も入院もしたことがありません。なので怖くて仕方ありません。
久々の恐怖で、飯も喉を通らなくなりました。嫌なことだけが頭をよぎります。
正直、医者に行きたくないのですが現実は待ってはくれません。痛みもあるし。
それで、なけなしの勇気を振り絞ります。
「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ! 俺嫁2000人(AI絵)と会えなくなるのは辛い。やるしかないんだ! 覚悟を決めろ!」
翌日に行くことにして、まずはタクシーの手配です。これも何年ぶりだろう。
眼底検査薬をつけると目がHDR状態になり、景色が眩しくなって歩行困難になるのでまともに動けません。なので自分で車の運転は不可能、友人に頼むのも手です。
こうして次の日の朝、震えながら眼科へ向かいました。生まれて初めてのことです。
受付を済ませ、検査薬を目に入れて順番待ち。
すると、お医者さんと患者さんのやり取りが聞こえてきました。
何やらもめてるようです……。
「だから、薬じゃ治らないからレーザー手術するしかないんだよ!」
「うー、でもでもだってー……仕事がー……」
「十月下旬に予定が空くから、それまでに決めなさい」
「……分かりました」
そして暗い顔をした男性が、目の前を通り過ぎていきました。
だよねー、やっぱり手術は怖いよねー。自分だけじゃないと思い、気が楽になりました。
そして小生の番がきます。
「夢野さん、どうぞ」
「あ、はーい! よろしくおねがいします」
ここまでくればまな板の鯉、目の検査をしてもらいました。
気になる結果は……
「ふむふむ、右目は問題なし。左目は穴が開きかかってるし傷もついてる。あと
「まだ、網膜剥離にはなってないんですね? あー良かった」
聞いて安堵したのも束の間。
「じゃあ
「あ、はい、よろしくお願いします!」
えー! なんでやねん? 十月下旬じゃないのー!?
これは、その日の状況による運命のイタズラです。
まず他の患者さんが少なかった。検査と処方箋の方だけで時間が空いた。
お医者さんの手術の予定が詰まってるので早めにしたかった。
小生に持病がなく、いつでも手術可能。帰宅もタクシーで問題なし。
こうして急遽、手術をすることになりました。
ビックリしたせいで恐怖は吹っ飛びました。覚悟ってなんやねんw
手術同意書を書き、麻酔を目に塗ってもらい、効いてから手術が始まりました。
患部にレーザーを当てるので左目を動かすのですが、上手く動かせず大変でした。
ただ緑色のレーザーが当たる時、やはり痛いです。なんとか我慢しました。
そして約15分後、手術は終わりました。費用は50000円と少しで、眼帯と薬はなし。
もう一度検査してから、自宅へと戻りました。実にあっけない。
日常生活 初日
とにかく眩しいので薬が切れるまで待つしかありません。約5~8時間。
それと、頭を激しく動かすのは禁止されたので運動はしばらく厳禁。
どうしても動く場合はサングラスをしましょう。
二日目
麻酔が切れて目が痛くなるので動けません。目がかゆい時は水で軽く洗いました。
染みる目薬はやばい。
三日目
まだ目が完全に開けられないので、片目では不自由になります。
遠近感が狂うので調理はできません。包丁危険!
買い込んでおいた、カップ麺や冷凍食品やパックご飯などを食べました。
四日目
残暑のせいで汗臭くてたまりません。シャワーを浴びることにします。
シャンプーハットはないので、水泳ゴーグルをつけて髪を洗いました。
これで目にシャンプーが入りません。
五日目
人間贅沢なものでストレスが溜まります。何も見れず楽しめないのはしんどい。
後で気づきましたが、音楽を聴けば良かったと後悔しました。頭が回らない。
現代はサブスクがあり、スマホもタブレットも持ってるのに使わなかったw
六日、七日目
ようやく目が開けられるようになりましたが、飛蚊は変わりなし。ただ痛みはありません。
再検査を受けて、後は経過観察になりました。やはり治るまでは時間がかかるようです。
今は大分よくなって、
「おー、見える! 見えるぞ! 私にもハミ毛が見える!!」
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網膜剥離になってしまうと絶対安静で、最悪光を失います。目に異常があったら眼科で診てもらいましょう。今は技術が発達してますので手術時間は短いです。
初めての眼科、そして…… 夢野楽人 @syohachi
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