盗まれたプラネタリウム

わたしのプラネタリム

わたしが大事（だいじ）にしていたプラネタリウム

ちっちゃなちっちゃなプラネタリウム

10才（さい）のお誕生日（たんじょうび）にもらったの

連（つ）れて行（い）ってもらった、天文館（てんもんかん）の大（おお）きなプラネタリム

それがすっごくきれいで、すてきで！

うちにもお星（ほし）さまがあったらいいなって帰（かえ）ってからも話（はな）していたら

「じゃあ、買（か）ってあげよう」って、パパが！

すてきなすてきなプレゼント

おへやをまっくらにしたら、お星（ほし）さまが天井（てんじょう）に、壁（かべ）にも！

まるで宝石（ほうせき）が散（ち）りばめられたみたい！

キラキラかがやいて、プラネタリウムのスイッチは夢（ゆめ）の世界（せかい）へのとびらを開（ひら）くかのよう

パパ、ありがとう！

大事にするね！！

けど、プラネタリウムはとられちゃった

生（う）まれてきた弟（おとうと）に！

弟はね、むずがると泣（な）きやまなくなっちゃう

ママが、わたしも、いっしょうけんめいあやしても

それがね、プラネタリムをつけてあげると、やわらかな音楽（おんがく）も流（なが）れて、キャッキャってよろこぶの

流（なが）れ星（ぼし）もゆびさして、ニコニコ笑顔（えがお）で

ママも、わたしも笑（わら）ってた

そのうち弟は夢のなかへ

ちっちゃなちっちゃなどろぼうさん

すてきな笑顔とかわいい寝顔（ねがお）のどろぼうさん

いつかいっしょに、あの大きなプラネタリウムに行（い）こうね