支配コーヒー
@Mitsuki11
支配コーヒー
飲んだ人の心をコントロールできるコーヒーが、とある国の軍で開発された。そのコーヒーを民衆に飲ませると、反乱を抑制し、秩序を保てるという。コピ・ルアクというジャコウネコに食べさせて発酵させた特殊なコーヒー豆を、満月の夜に月光にさらしながら同じ顔をした大勢の黒髪の少女たちが、長い呪文を唱えて完成する。そのコーヒーはこの世のものとは思えないくらい美しい香りを放ち、誘う。支配者たちも、いつしかその禁断のコーヒーに手を伸ばした。それは本当に美味なのだ。支配する側も何かに支配されていく。人々は機械の歯車や電池のように生き、世界は無機質で雁字搦めになった。結局、この世界を支配してしている神とは何者なのか。満月の静かな夜、世界にはニャーッ!と私の声がこだまする。吾輩は神である。
支配コーヒー @Mitsuki11
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます