第12話 SS10 K国・日本同時侵攻阻止作戦

※この小説は、「SS」の続編です。実はパソコンの操作ミスで「SS」の編集ができなくなりました。そこで新しくページをつくりました。第10話まで読んでみたい方は

「カクヨム SS」で検索して読んでみてください。


 SSの本部からSSJの雄一に連絡・依頼がやってきた。

「ある筋から日本にNC国のスパイ組織支部があるという情報がもたらされた。そして、その組織の壊滅をしてほしいという依頼がきている」

 という内容である。スパイが一か所にいるとは到底思えないのだが、SS本部からそういう情報と依頼があった以上、動かざるをえない。

 そこで雄一は情報担当のSS14を呼び出した。彼は得意のPC操作で、六本木にその組織支部があるとつきとめた。後は、組織の壊滅なのでSS13に突撃命令をだした。彼は屋上からロープをつたって、窓から組織の部屋に飛び込み、消音サイレンサー付きの拳銃でそこにいたスパイを一掃した。そして、SS14がそこにあるPCを解析し、日本国内にいるメンバーを見つけ、それを公安に情報提供した。後は、公安の仕事だと思われた。

 が、SS14の解析はそれだけで終わらなかった。とんでもない機密文書を見つかけたのだ。それは「NC&R合同作戦」という文書であった。暗号文書なので、解析に手間取ったが、最新AIはその文書をさがしあてた。

 簡単に言うと、NC国がK国に侵攻すると同時に、R国が北海道に侵攻するという合同作戦である。これを聞いた雄一は震えがおきた。

(2ケ国が同時に攻め込んできたらA国はどっちの応援をするだろうか? 2ケ国を両方応援できる力はさすがにA国とて無理ではないか)

 と心底思った。雄一の判断だけでは無理があるので、SS本部に連絡を入れた。SS本部から日本政府やA国に情報提供をしてもらったのである。

 日本政府とA国が下した判断は、「NC&R合同作戦」の公表である。2ケ国の非道な作戦を全世界に公表することで、作戦実施をとめようという判断である。

 だが、2ケ国は

「そんな計画はない!」

 と強固に否定した。この作戦は地下に潜り込み、秘密裡にすすんだのである。そして、これに加えて新しい作戦が加わったのである。SS14が、その怖ろしい作戦を突き止めたのである。それは「A国分断作戦」である。大統領選挙で世論が分かれるように仕向け、第2の南北戦争を巻き起こそうという作戦である。巨大2党が支配しているA国ゆえに、その危険性はある。そんなことが起きたら、「NC&R合同作戦」は容易に達成できる。

 雄一は考えた。以前と同じようにSS本部に連絡しても、また全世界に公表されるだけで計画の消滅にはならない。こうなったらSSJだけで動かなければ解決しないのではないかと思った。

 そこで、SS14にPCウィルスを作成してもらった。問題はそのウィルスをどうやって、仕込むかである。外国にあるNC国大使館かR国大使館のPCにウィルスを感染させれば成功すると思われた。ただ、ひとつ問題があった。片方の国の大使館だけでは。もう一方の国のバックアップで復活できる可能性がある。両方の国のPCにほぼ同時に感染させなければならない。

 場所はスイス国内の2ケ国の大使館にねらいを定めた。ヨーロッパ内なのでSS本部にも協力を得て、同日に2つの大使館でパーティーをするようにしてもらった。NC国大使館にはSS13とSS14に行ってもらい、R国大使館にはSS本部から行ってもらうことにした。ロシア系のSS隊員がいるからだ。

 夏のある日、その作戦は実行された。SS14はパーティーに招待されたC国の商人に扮した。彼はC国語が堪能である。SS13はそのボディガード兼秘書である。が、SS13はパーティ会場には入れなかった。別室待機である。が、トイレにいくのは許されていたので、そこで監視の目をかいくぐり、庭に時限発火装置を設置した。午後9時、その発火装置が作動する。大使館内はパニックである。SS14はその騒ぎに乗じて、事前に察知していたPC室に侵入でき、PCウィルスを仕込んだ。ところが脱出で手間取った。怪しんだ大使館職員に呼び止められてしまったのだ。

 別室に連れていかれそうになった時、SS13が後ろから大使館職員を羽交い絞めにして首の骨をへし折った。その後、二人はなんとかNC国大使館から脱出できた。

 翌日、雄一のところにSS本部からR国大使館侵入が成功したと連絡がきた。これでしばらくはNC国とR国の合同作戦は実行されないと思われた。だが、芽がなくなったわけではない。またいつの日か陰謀がはりめぐされる可能性はあるのだ。

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続SS 飛鳥竜二 @jaihara

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