第2話
煙突の下あたりに着くと、そこは何かの工場みたいで門は閉まっていた。煙突には側まで近づけない。
(こんなもんだよな。)
心の中でそう思い、僕はまた自転車のペダルに足をかける。
「さて、何処へ行こう?」
僕はひとりごちて、また自転車で走り出した。
コンビニを見つけ、まるで光に吸い寄せられる虫のようにコンビニへ入り、マンガ雑誌のグラビアページを立ち読みし、ジュースを一本だけ買った。
遠くへ、出来るだけ遠くへ行きたい。
どうせ明日も明後日も何もないのだ。
そうだ海へ行こう。
暗い暗い夜の中、
自転車を走らせて僕は海へ向かった。
人工の浜辺のある、大したこともない海へ。
夜を駆ける @kawakawatoshitoshi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
近況ノート
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます