疫病ウィルスホラプシー
加賀倉 創作【書く精】
疫病ウィルスホラプシー
ある星の、映像メディアで、こんなものが流れた。
「朝の血液型占いっ! 今日の運勢第一位は……該当者無し! 二位もいません! 三位もいません! 同率四位、A型、B型、AB型、O型のあなたは今日、サイアクの一日になりそう! 何かとんでもなくヤバいことが起こる予感です! ラッキーアイテムは、
人々はこれを受け……
「
「
「
と、
しかし、その日の
人々の頭の真上、
それは、いつもの太陽ではなかった。
点は、みるみるうちに、地上と距離を縮めていった。
やがて点は、小さな
傘は、星に
——≪〔◉
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暗闇は、
人々は、妙な涼しさを感じた。
圧倒され、逃げることも、攻撃することもできなかった。
空を覆う
奇妙な
「ГЮ§ Ц ИД凵§! ГЮ§ Ц ИД凵§! ГЮ§ Ц ИД凵§!」
と、
そして次の瞬間……
——≪〔◉
⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎液⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎液⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
⬛︎⬛︎⬛︎液液液⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎液液液⬛︎⬛︎⬛︎
⬛︎⬛︎液液液液液⬛︎⬛︎液液液液液⬛︎⬛︎
⬛︎液液液液液液液液液液液液液液液⬛︎
怪しげな液体が、大量散布され……
「うわぁ!! なんだこれ!? 危険な物質じゃないだろうな? くっそぉ、
「きゃあ!! なにこの液体!? なんだか、痒い気がするわ。
「ああっ!!
人々は液体を全身に浴びた。
液体は星じゅうに三日三晩、途切れることなく
散布が終わると、
するとすぐに人々は……
「
「そうよ!
「液体の成分を調べたら、宇宙船がどこから来たかわかるかもしれない!
と、真相究明を求める声を上げた。
が、液体の成分は一向に調べられず、
惑星中から言語学者や音声学者が集められた。
解読の結果、
✌︎('ω'✌︎)
と、翻訳された。
それを知った人々の体には……
「なんだか最近、体の動きが鈍い感じがする。
「痒い……痒い……痒いわ!
「ああ! なぜかいい論文が書けない!
様々な不調が出始めた。
そしてそれらの不調を……
「「「きっとあのウィルスのせいだ!!!」」」
と、当然のように、ウィルスのせいにした。
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——
人々は不調を治そうとするあまり、薬漬けになっていた。
症状と、薬の副作用とで、人々は心身ともに疲弊した。
働き手は減り、経済活動は停止した。
世界は荒廃した。
負の連鎖の末……
星から、人々は消え失せた。
そして、星には再び、あの
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⬛︎⬛︎⬛︎✌︎('ω'✌︎)⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎(✌︎'ω')✌︎⬛︎⬛︎⬛︎
宇宙人たちが、降り立った。
その中の一人が、一体の
服を着たまま、白骨化していた。
彼は、屍を覆っている服をつまみ上げた。
生地が伸び切って、ところどころ裂けていた。
それは、やけにサイズの小さい
彼は
「マサカ ホントウニ アノ エキタイ ヲ ウィルス ダト オモイコム トハ。タダノ ミズ ダッタ ノニ。コノホシ ノ ジュウニン ハ ヒジョウニ ソウゾウリョク ガ ユタカ デ シンジンブカイ ヨウダ」
宇宙人たちは、ウィルスと称したただの水を
〈完〉
疫病ウィルスホラプシー 加賀倉 創作【書く精】 @sousakukagakura
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