サンタ・クローズ

浅貴るお

サンタ・クローズ

 サンタは最後の仕事を迎えようとしていた。

 年齢とか、体力の問題ではない。

 純粋にサンタを信じてくれる子供がいなくなった訳でもない。

 それは、煙突のある家の最後の1つが年内に取り壊され事が決定した為である。

 サンタは煙突のある民家からしか、入れない。


 サンタは、トナカイとソリを煙突の横に止めた。そうして、袋を手に煙突の中に入って行った。


 サンタが家の中に入ると、リビングのテーブルに、ささやかながら、お酒とオードブルと手紙が置いてあった。

 サンタは手紙を手に取って読んだ。

 それは、テーブルに置いてあるものがサンタの労い、感謝するものだった。

 どうやら、この家の主には、最後の仕事だとバレていたようだ。

 サンタは、ささやかなお酒とオードブルを楽しんだ。


 その後、サンタは子供部屋に行き、プレゼントを置いた。

 

 サンタはリビングに戻り、煙突から外な出て、待たせていたソリに乗った。

 サンタはトナカイを走らせ、夜の彼方へと消えて行った。


終わり

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サンタ・クローズ 浅貴るお @ruo

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