#12 シマリスさんにおとどけものです
これは小さな郵便屋さんの物語。
先日健康診断に行ってきましたよ!たくさんの方が参加してくださったそうで、なんだかぼくも嬉しいです!そろそろ結果が出る頃でしょうか?
ポストに何か入っていますねぇ。
―――――――――――
「シマリスさんへ」
―――――――――――
「……ぼく?」
「ぼくにおてがみです!やったぁ!うれしいです!何が書いてあるんでしょう!」
――――――――――――
できるだけ早く
病院へ来てください
トキ
――――――――――――
「……ん?」
「……よくないおしらせ、でしょうか……」
怖くなってきました!今日は朝の配達をお休みして急いで病院へ行きましょう!
◇
「トキさーん!きました!」
「あぁ、郵便屋さん。すぐに来てくれて良かったよ」
「ぼく……どこか、わるいんでしょうか……」
「いやぁ、今のところは大丈夫なんだけどね、君、仕事のお休みはあるのかい?」
「?」
「おやすみ?」
!
「きょうの、あさのはいたつは、おやすみにしました!」
「丸一日お休みという日はあるかな?」
「? まるいちにち、おやすみ?」
「そうかぁ……」
トキさんが頭を抱えてしまいました!何かいけなかったでしょうか……
「あのね、郵便屋さん。たまにはお休みの日を作らないと身体がもたないんだよ」
「そのひ、ねむったら、げんきいっぱいですよ!」
「ガタっていうのは突然くるからね。今のうちからちゃんと休む習慣をつけたほうがいいね」
「やすむしゅうかんですか……」
毎日の配達で森のみんなに会えることがとっても楽しみでお休みすることをしてきませんでしたねぇ。
「……おやすみって、どれくらいやればいいんでしょうか?」
「郵便屋さんはいつも元気いっぱいだからねぇ。まずは週に1日、お仕事がそこまで忙しくなければ2日お休みする日を作ってみたらいいんじゃないかな」
「休むってのは、遊びに行ってもいいし、家でたくさんゴロゴロしてもいいし、好きなことをしていいからね」
「ほぅほぅ」
「でもずっと寝てばかりは、それはそれで体に悪いから、程々に身体を動かすんだよ」
「なるほど。やってみます!」
丁度今日の配達は、1件だけだったのでサッとお届けして今日はお休みの日にしましょう!
「トキさん!きょうはありがとうございました!『おやすみ』をやってみます!」
「うんうん。そうだね」
小さな郵便屋さん 琉生⊿ @rui7625s
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