第2話 妹系少女を助けたらものすごいことになった
【街の喧騒】
「お兄ちゃん」
「おにーちゃん。」
「あ、やっと気づいてくれた」
「そろそろ帰ろうよ。お兄ちゃん」
「『どこかで会った事ある?』……って」
「ひどい。妹の顔も忘れたの?」
「……私お兄ちゃん怒らせちゃった?」
「あ、置いてかないでよ」
「最近物騒なんだから1人にしないで」
【街の喧騒が大きくなる】
【飲食店に場面転換、飲み物を飲む音】
「本当にありがとうございます。」
「お兄さんが気づいてくれないと
私……どうなってたか」
「お店を出たら、急にマフィアの怖い人に
付き纏われて……」
「近くに交番もないし、すぐ後ろにいるから
電話も出来ないし……」
「お兄さんが私の助けに気づいてくれて
本当に良かったです。」
「『なんで俺に話しかけたの?』……ですか?」
「実を言うと、最初は近くにいたスーツを着てる人に話しかけようとしたんです。」
「ただ……私が近づいても厄介者を見るみたいな目でどこかに逃げちゃって」
「誰も助けてくれないんだって、泣きそうになってたら」
「お兄さんを見つけたんです。」
「すごく怖かったんですけど、お兄さんって
なんというか……優しそうな雰囲気で」
「話しかけやすいというか、怒らなそうみたいな」
「そんな決めつけで巻き込んじゃって本当にごめんなさい。」
「お礼といってはなんですが私の家結構裕福なんです。」
「なのでお兄さんが欲しがってた
課金をするためのカードをお礼に……」
「……え?」
「『なんで課金がしたいって知ってるのか』……ですか」
「別に深い意味はないですけど……なんというか」
「プリペイドカードだったらゲームやアプリとか色んな事に使えるので皆欲しいんじゃないかなって」
「……余計なお世話でしたか?」
「……なら良かったです」
「………その割には随分と怖い顔をしてますけど」
「どうかしましたか?」
「…………なるほど」
【声色が変わる】
「――――どこで気づきました?」
「『普通は怖い人を見ただけでマフィアと断定しない』」
「それは――確かにそうですね」
「一つ勉強になりました」
「あ、逃げようとしても無駄ですよ」
「お兄さんの飲み物におくすりを入れてるので」
「多分1分もしないうちに意識はなくなります」
「――――それにしても本当にすごいですね」
「ファミリーの次期トップとして人を騙す術も
きつーく教えられたのですが」
「まさか少し話しただけでマフィアだと見抜かれるとは」
【囁き声で】
「これも惚れた弱みかな?――――お兄ちゃん」
ASMR シチュエーション 台本一覧 @kasyu613
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ASMR シチュエーション 台本一覧の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます