拝読しました。
世界観こそファンタジーですが、天使の羽に触れたいセリと空を飛びたいシエル、二人の夢を軸に紡がれる人と人の温かみのある交流が印象的でした。
天使を目指す二人のやり取りは微笑ましく、数ヶ月の間の学校生活には楽しい想像が膨らみます。
そして、悪魔の紋章により自身の夢が潰えたことを知ったセリの葛藤と決心は、それまでの穏やかな流れから転じて彼女の心の動きへの着目が促され、作品への没入感が高まりました。
セリの当初の夢はもう叶わないのでしょうが、彼女のその想いを背に宿したシエルがきっと新たな夢を見せてくれることを願います。
とても心地よいお話でした。ありがとうございました。