第2話:寝寝子ちゃんの家にご招待される。
彼女はプライベートなことは多くは語らなかったけど、ひとつだけ大好物
だってものを教えてくれた。
それは「おむすび」・・・おにぎりとも言う。
彼女はおむすびが好きなんだ。
そして僕は寝寝子ちゃんが好きだ。
それから僕たちは普通の恋人がするように映画を観に行ったり動物園や水族館
アミューズメントパークなんかにデートを繰り返した。
そんなある日、僕は寝寝子ちゃんから家にご待された。
言われた場所に訪ねて行ったら僕の家よりかなり山の奥に入った森の中に、
そこにポツンと一軒だけ崩壊しそうな古民家があった。
「え〜すんごい家・・・今にも崩れそう〜」
って思って眺めてたら、家の中から寝寝子ちゃんが出てきた。
で、僕に向かっておいでおいでをした。
それじゃ〜お邪魔しますと僕はスーパーで買ってきた大量の「おむすび」を
彼女に渡した。
おむすびを見た彼女は大喜びして僕にハグした。
案内された家の中は暗くて、よく見えなかったからか彼女は蝋燭に火をつけた。
今時、蝋燭って・・・照明とかないんだ・・・ふわ〜いつの時代?・・・
ノスタルジー感漂ってる・・・いいな〜。
で、僕は寝寝子ちゃんから彼女の家族に紹介された。
まずは、パパから・・・私パパの「
「あ、どうもお邪魔しますぅ・・・
「あ〜どうも〜いらっさい〜」
「お父さんが、やまおやじ?・・・いつから着替えてないのか着てる服が
ボロボロ」
「次はママの「
「どうもこんにちは?
・・・わ〜ママ、美人・・・さすが寝寝子ちゃんのママ。
「お邪魔してます、畦道です」
「で、こっちが私のおじいちゃん・・・「
「で、横にいるのが、おばあちゃんの「
暗闇の中でおふたりはぴくりとも動かず、言葉も発せずまるでお地蔵さんみたい
にそこに座っていた。
この漂う空気・・・なんとなく僕にも分かってきた。
寝寝子ちゃんの一家は・・・妖怪なんだ・・・すげえ。
で寝寝子ちゃんは僕が持って来た「おむすび」を・・・レジ袋から取り出して
丸いチャブ台の上に並べた。
つづく。
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