眩しい世界
@midori-akira
第1話
真っ赤な髪に緑の目。一国の王女として生まれた私。先日兄が体調を崩し、私が王座を継ぐことになった。私には愛する人がいた。銀髪に赤い目。私の歌を好きだと言ってくれた人。私が全てをかけた人。彼は4年前にこの世を去った。私の心にはまだあなたしかいません。あなたが残してくれた沢山の手紙も宝石も見れば見るほどあなたに会いたいと思ってしまいます。私に王座を継ぐ事ができるでしょうか。怖いです。不安です。私の所へ戻ってきてください。あなたが大好きだと言ってくれた歌はあなたが亡くなった日から歌えなくなりました。もう誰も私の心へ届くことは出来ないでしょう。早く戻ってきて…。
「女王陛下。本日は誠におめでとうございます。」今日私は女王になる。お兄様ごめんなさい。
親愛なるお兄様へ
私はどうしてもあの人に会いたくなってしまったのです。お兄様の幸せを祈っています。
何かの書類の裏側に書かれたその文字は私の涙で濡れてしまった。即位の日私の妹は愛する人のもとへと旅立ってしまった。今日も世界は眩しすぎる。
眩しい世界 @midori-akira
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