初めての野宿!
崔 梨遙(再)
1話完結:1000字
僕が高校生の頃、2年生だったかな? その頃のお話。
それは文化祭の前々日だった。正確には前夜祭の前日。僕達のクラス展示の用意は遅れていた。何故か? 文化祭の準備をしない者も多いからだ。準備をする方が少ない。40人のクラスだったが、準備をするのは10人くらいだった。僕は、準備をする側にいた。
最初、生徒会は“生徒会の許可を得れば泊まり込んでも構わない”と言っていた。僕等は許可をとっていた。ところが、先生方の許しを得ることが出来ず、“泊まり込み禁止”となり、僕達は中途半端な時間に学校から追い出された。
なんと! 既に終電に間に合わない時間だった。僕等、電車組はどこかで一夜を過ごさなければならないことが決定した。自転車通学組は帰れたのだが、僕等電車組に付き合ってくれた。
「カラオケで朝まで粘ろうか?」
という案も出たが、何人か“お金が無い”ということで路頭に迷った。まだネットカフェも無い時代だった。
ブラブラ歩いて、結局は公園に辿り着いた。ただの児童公園。小さい公園だ。僕等はベンチに寝転がった。
寒い!
30年くらい前、まだ四季があった。11月の夜はとても寒かった。僕等はコンビニへ行った。まずは温かい飲み物を飲む。そして、1人が言った。
「新聞紙にくるまって寝たら暖かいんとちゃうか?」
とりあえず、みんな新聞を買った。そして公園に戻った。新聞紙で身体をぐるぐるに巻く。
めちゃくちゃ暖かい!
ホームレスのオジサマ達が冬場に新聞紙を被って寝る意味がわかった。僕達は、新聞紙を被ってベンチで寝て、清々しくない朝を迎えた。夜が明けたと言っても、学校の校門はまだ閉まっている。僕達は一度家に帰り、風呂に入って、着替えてからまた学校に行った。
その後、主に社会人になってからだが、僕は気ままな一人旅を繰り返したが、実はこの時の経験が僕を強くしてくれたのだ。“いざとなれば、野宿すればいい!”そう思えるようになったので、気楽になれたのだ。
皆様も、一度野宿をしてみませんか?笑。逞しくなれますよ。あ、女性の方は危険ですのでオススメしません。男性も……不良少年達に絡まれないようにご注意ください。公園で野宿していたら暴走族が集まってきて、怖くなって逃げたことがありますので。
今回はオチが無くてすみません。ただの学生時代の思い出です。ただ、初めての経験ということで印象に残っているだけです。
初めての野宿! 崔 梨遙(再) @sairiyousai
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