知られざる歴史に光を当てた上質の歴史物語
- ★★★ Excellent!!!
第4回十字軍は同じキリスト教国である東ローマ(ビザンツ)帝国の首都コンスタンティノープルを攻撃したことで、少年十字軍などと並び、十字軍の愚かさを象徴するものとして有名です。
この物語は、その第4回十字軍の前史、ヴェネツィアとビザンツ帝国の攻防をヴェネツィア評議会議員である、エンリコ・ダンドロの視点から描く物語。
エンリコ・ダンドロは後に東ローマ帝国を滅ぼし(後に再興)、ラテン帝国の建国に携わった人物ですが、殆どの方は知らない人では無いでしょうか。
そうした、多くの人にとって知られざる人物、知られざる歴史に焦点を当てた、上質で硬派な歴史物語、ぜひご一読を。