第3話

226:スレ主

私たちは王都で旅支度をし、旅立ちました


227:スレ主

……その時の勇者の言動にイラついてしまったのはたしかですけどね


228:名無しの冒険者

旅支度の時に、勇者なんかやらかしたんか


229:スレ主

聖女らしい格好を強要されました


230:名無しの冒険者

???


231:名無しの冒険者

肖像画だと真っ白い花嫁衣装みたいなドレスデザインだけど

アレで旅をしたんじゃないの??


232:スレ主

>>231

アレは儀式用の正装です

勇者と初めて出会った時は、確かにその格好でした

けれど、あくまで儀式用で旅には向いていないんですよ

肖像画には、足元まで描かれていたはずですが

私の肖像画の足元はご覧になりましたか?


233:名無しの冒険者

あー、そういやヒール履いてたな


234:名無しの冒険者

言われて思い出した

たしかにあれじゃ、冒険の旅は出来ないよな

動きにくいし

白は汚れが目立つし


235:スレ主

>>234

そうなんです

その通りなんです

正装だと太ももと、腹部、あと肩を露出するようになっていて

肖像画の時はケープを羽織らせていただきました

私、冷え性の気もあるもので


その辺も考えて旅支度をしたのに

横からアドバイスのようなものをされてイラッとしましたね

要は正装と似たデザインの服をすすめてきたんですけど


236:名無しの冒険者

怒らなかったんですか?


237:スレ主

説明はしましたよ

でも、納得はしてませんでした

何故か彼は、露出の高い神官服(魔力向上効果付き)をすすめてきました

効果付きの服は他にもあるのに、ですよ??


238:名無しの冒険者

気持ち悪いな

あと、話聞いてやれよ勇者

いや、話は聞いたのか、でも納得しなかった、と


239:名無しの冒険者

可愛い女性にオシャレして貰いたかったとしても

強要は気持ち悪いな


240:スレ主

そう言った出会いの場で出会ったわけでもなく

そもそも出会って数時間でするようなことではないですよね?

こういった指摘って??

端的に言うと、身分云々を差し引いても失礼だとおもいませんか?


241:名無しの冒険者

うん、うん


242:名無しの冒険者

そこはかとないイライラが伝わってくるな


243:名無しの冒険者

よっぽど嫌だったんだな、王女様


244:名無しの冒険者

つーか、不敬だし、普通に失礼だよな

格好を強要するって


245:名無しの冒険者

この辺のことって、勇者視点だとどういう風に書かれてたっけ??


246:名無しの冒険者

>>245

普通にスっ飛ばされてた


247:名無しの冒険者

>>245

旅支度を済ませると、最初の町へ向けて旅立ったって書かれてた


248:スレ主

話が逸れましたね

続けます


249:名無しの冒険者

あ、すみません

質問いいですか?


250:スレ主

どうぞ


251:249

ありがとうございます

あの、勇者が書いた本や最初の町で仲間になる戦士の書いた本でもあったんですけど

街までは、徒歩で向かったんですよね?

馬車は使わなかったんですか?


252:スレ主

伝統、ということもありましたけど

徒歩の方がなにかあった時の被害が少ない、と判断したんです

維持費もかかりますし、馬の餌代等も考慮した結果です

まぁ、皆様知っての通り後々、馬車で旅をすることになるんですが

この時はまだ、まさかあんな大人数で旅をすることになるとは思っていませんでした

二人だけでしたし

荷物もそう多くは無かったので


253:名無しの冒険者

伝統?


254:名無しの冒険者

あぁ、伝説になぞらえて、みたいなやつか


255:名無しの冒険者

>>254

なにそれ?


256:スレ主

>>255

私が説明いたします


257:スレ主

これは、他の方が出版された本では書き記されていないとおもうのですが

この世界が、危機に瀕したのはこれが初めてではありません


258:スレ主

過去、一定の周期

だいたい千年くらいでしょうか?

それくらいの周期で、この世界は魔界からの侵攻を受け、危機に陥ってきたのです

その時代の魔界の王、魔王が、あるいは魔族を従える神、邪神がこの世界を滅ぼそうとしてきました

その都度、邪神と対となる存在

我々の世界を生み出した神が、これに対抗しようと、その討伐の力を与えた勇者を世界に生み出してきたのです


259:名無しの冒険者

あー、有名な伝説ね


260:名無しの冒険者

昔、寝物語によく聞かせてもらったなー

懐かしい


261:名無しの冒険者

アレって本当にあったことだったんだ


262:スレ主

だいたい、千年くらいでしょうか?

それくらいの周期で邪神は力を持ち、私たちのこの世界へ侵攻し、支配しようとするのです

そして、その度に我々の神はそれらに対抗できる存在、勇者を見出し、力を与えてこれに対処してきました

そして、いつからか歴代勇者一行の行動をなぞる、という伝統が出来上がったんです

私の御先祖様も聖女で、徒歩にて旅をした、という記録があり

さらに古い時代の記録でも、同様のものが見つかっています

旅の最初はそれに倣う、という伝統があるのです

そのため、私たちも徒歩にて旅を開始したのです


263:名無しの冒険者

千年周期って


264:名無しの冒険者

今回の勇者で何代目になるんだ??

つーか、何回侵攻されてんだろ?


265:スレ主

遥かなる太古の時代から、としかわかりませんね

エルフ達の記録を調べた時は、初代勇者の出現が一万年前、となっていました


266:名無しの冒険者

一万年前……


267:名無しの冒険者

今の文明成立したの、いつだったっけ??


268:名無しの冒険者

じゃあ、だいたい十代目くらいなのか


269:スレ主

えーと、続けてもいいですか?


270:249

はい、質問に答えて頂き、ありがとうございました


271:スレ主

いえいえ

ほかの皆さんも、質問がありましたら遠慮せずに書き込んでください

答えられる範囲内で答えていくので


272:スレ主

では、続けますね

最初の町まで、乗り合い馬車もたしかにありましたが

前述した理由で徒歩にて向かうことにしたのです

ここで音を上げたのが勇者でした


273:名無しの冒険者

なんでーw


274:名無しの冒険者

え、着く前に音を上げたん?


275:スレ主

「チャリ通だったから、せめて自転車がほしい」


とは口にしていましたね


276:名無しの冒険者

チャリ通??


277:名無しの冒険者

チャリ通ってなに??


278:渡航者

つ【通学用自転車の画像】

多分これで通学してたんだろ

つーか、勇者って学生ってことだけど何歳なんだ??


279:名無しの冒険者

うわ、何だこれ?


280:名無しの冒険者

これが自転車っていう乗り物か?


281:渡航者

>>280

( *・ω・))コクコク


282:スレ主

あら、このお名前は

あ、はい、はい

略称はコテハン、というのですね

勇者は、16歳と聞いています

私より1歳上ですね


283:名無しの冒険者

中々、話が前にすすまないなー


284:渡航者

なるほど

じゃあ、高校生かー

召喚されてテンション爆アゲだっただろうなぁ

あ、僕のことは気にせずに


285:名無しの冒険者

気にするわ!


286:名無しの冒険者

何者だ、おめぇwww


287:渡航者

んー、勇者と同じ世界出身の人?みたいな?

まぁ、いいじゃん

補足説明的なので、こうやって説明しよっかなって思って書き込んだだけだから

画像貼り付けると分かりやすいっしょ?


288:名無しの冒険者

勇者と同じ世界って

いや、まぁ、分かりやすいけどさ


289:名無しの冒険者

他にも勇者召喚されたやついたんだ?!


290:スレ主

いえ、いないですね

少なくとも私たち、王国の者は召喚していないはずです

でも、稀にあちこちの世界からこちらの世界に迷い込む方がいる、という話は聞いたことがあります

【渡航者】様は、そういった方ということでよろしいでしょうか?


291:渡航者

まぁ、だいたいそんな認識でおkです

あと様付けはいらないですよ


292:名無しの冒険者

そんな認識って( ̄▽ ̄;)

軽いなー


293:スレ主

それでは気を取り直して、続きを書いていきますね


294:名無しの冒険者

王女様も強え、気にしてない感が

もうなんか、強い


295:名無しの冒険者

これで15歳

しかも、財布を握ってて帳簿をつけられる15歳とか


296:名無しの冒険者

帳簿だけじゃなくて、勇者が連れてた女性達へのハーレム教育的なのもしてるし

なんつーか、ほんと、お疲れ様でした、としか言えない


297:スレ主

私と勇者は、最初の町へ向かいました

街道は整備されていて歩きやすかったです

勇者はグズグズいってましたけどね


298:名無しの冒険者

この移動のところ、勇者視点だとどう書かれてたっけ??


299:名無しの冒険者

戦士視点もあるだろ、たしか

この道中で、三人はであったはず


300:名無しの冒険者

たしか、勇者視点だと

町へ向かってる途中で、横に広がってる林の方から悲鳴のようなものが聞こえてきた、とか書かれてた

で、勇者と王女様二人が顔を見合わせて、声のした方へ走ると、トラ系のモンスターに襲われてる戦士を見つけて助けたってことだった


戦士視点だと、あわや食われそうになったところを勇者がモンスターを斬り殺して

王女様が怪我していた戦士を回復させたって風に書かれてた


301:名無しの冒険者

王都から町までの間って、トラ系のモンスター出るんだ??


302:スレ主

普段なら出ないんですけど

あの頃は、邪神の力も強まってきていて、各地でモンスターの凶暴化や

本来ならいないはずのモンスターの出現が相次いでいたんです

私たちが遭遇したのは、その中の一件に過ぎません


303:名無しの冒険者

ふむふむ


304:名無しの冒険者

それで、ここは王女様視点だとどんな感じだったの?


305:スレ主

私が最初、足を止めたんです

林の方から禍々しい力を感じたんです

勇者が数歩先に歩いて、止まり、不審そうに私を見ました

その直後、林の方から男性、まぁ戦士なのですが

戦士の悲鳴が聞こえてきたんです

私は咄嗟にかけ出しました

少し遅れて、勇者がその後に続きました


306:名無しの冒険者

マジか

王女様の方が行動早かったんか


307:スレ主

神に聖女だと任命されてから、渋る父や兄を説き伏せて、そこそこ訓練はしていたので

いざという時に動けるようにはなっていたんです

本当、お母様には感謝してもしきれません


308:名無しの冒険者

王女様のお母様

王妃様か?


309:スレ主

母は若い頃から体を動かすのが好きだったので、よくお忍びで冒険者をしていたらしいです


310:名無しの冒険者

血か


311:名無しの冒険者

王女様の行動力、お母様譲りだったのか


312:スレ主

もともと、王家をお守りする剣と盾の一族の出なので

お母様の実家の方々も止めることはしなかったそうです

ただ家柄とかが知れてしまうと、冒険者活動に支障が出ると考えたらしくそれを隠して

つまり、お忍びで活動していたのだとか


313:名無しの冒険者

えーと、つまり王女様が戦えるのは

お母様から訓練してもらったから、というわけか


314:スレ主

母方のお爺様や、おじ様、いとこ達にも師事しました

お祖母様にも訓練をして欲しかったのですが、すでに故人だったので叶いませんでした


315:渡航者

かたや、現代のどこにでもいる少年勇者

かたや、旅に出ることを見越して訓練積んできた王女


勇者に勝ち目ないじゃん


316:スレ主

たくさん、訓練して貰ったんですけど

冷え性だけは克服できませんでした(´・ω・`)

魔王より冷え性のほうが、難敵です

今でも私を苦しめてくるので


317:名無しの冒険者

魔王よりも冷え性がヤバいとか

なんか、不公平だよな世の中って


318:名無しの冒険者

また話が逸れてる


319:名無しの冒険者

それで、襲われてた戦士のところに駆けつけて

どうなったの??


320:名無しの冒険者

ここは、勇者と戦士の本の記述が一致してるから

まんま、勇者がモンスターを斬り殺したんだろ?


321:スレ主

...( = = ) トオイメ


322:スレ主

(。´-д-)ハァ-

まぁ、そうですよね

そう考えますよね


323:名無しの冒険者

oh(´・ω・`)...

この反応www


324:名無しの冒険者

ここもかwww

ここも違うんかwww


325:名無しの冒険者

王女様視点だと、どうなってたの??

(*・ω・*)wkwk


326:スレ主

あわや、という所で

私がモンスターへ飛びかかり、蹴飛ばして、首の骨をおって即死させました

勇者には、丁度いい機会だからと素材に出来るよう

解体作業を教えました


327:名無しの冒険者

予想よりめっちゃアクティブだったwww

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