第23話 連隊史の評価
戦史で「
後に行われた戦略分析では後五分ほど戦車隊の到着が遅ければ第五中隊は壊滅していたと言われている。
その戦車隊も輸送船から陸揚げされたばかりであり、出撃は現場指揮官の独自判断によるものだった。もし正規の手順を踏んで命令を待っていたら間違いなく間に合わなかっただろう。
後世の歴史家はこぞって戦車隊指揮官の独断を褒め讃えた。この「五分」が勝敗を分けたという評価をしたのである。
しかし後の連隊史では第五中隊の勇戦を上げ、勝利の理由は戦車隊が到着するまで持ち堪えた中隊の活躍であると明記した。
連隊史はこのように続けている。
「第五中隊の敢闘は戦線の崩壊を防ぎ、ヨモツ国軍を勝利へと導いた。中隊の女性兵士たちはその勇戦をもって、女武者が侍に劣らぬ事を証明したのである」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます