実に緻密に計算されて書かれた小説ですね。純文学です。

この天川先生を、かっては、男性作家だと、かってに、思い込んでいたこの私ですが……。

イヤハヤ、こう言う純文学的小説を書かれるとは、この私に、推理小説やエロ小説を薦めて下さった、かっての同人誌の編集局長に、感謝するしか有りませんよね。

この私に、このような、緻密で繊細な作品は、絶対に書けませんので。

でも、天川先生の最高作品は、多分『この身体は誰が為』 → 貧乳の話ですよ。

このような傑作を読むと、「朝に道を聞かば、夕べに貧乳でも可なり」、の心境になります。

短編ですが、一読の価値ある作品です。是非、お勧め致します。