1 .再会 (2) (ホプラス)

ここには瘴気はなかった。採取作業者用の休憩用の小屋だったが、内壁を特殊な金属で覆っていて、浄化装置が機能しているらしく、マスクをはずしても、呼吸に不自由がなかった。明かりが乏しいため、アイカバーははずさなかった。


部屋の中には沈黙があった。009アリョンシャ、008ガディオス。アリョンシャはもともと口数が少なかったが、ガディオスが沈黙している状態なのが、空気を重くしていた。


僕たちの向かいには、0085、0086のナンバーの二人が座っていた。0084はアリョンシャに抱きかかえられていた。


「それじゃ、一足お先に。」


風魔法使いのアリョンシャは、移動魔法を唱え、転送装置に向かった。移動魔法は高度な物になると、転送装置より使えるものだが、、アリョンシャのは初級レベルだった。転送装置につくまでに何回かかけなおす事になるだろう。


僕たちは威嚇組だった。狭いが起伏の激しい区域で、その起伏のためか、威嚇するまでもなく、霧のモンスターは近寄って来なかった。


ガディオスが「なんだか拍子抜けだなあ」とやや残念そうにいった時だった。すぐ脇の茂みの向こうから、悲鳴が聞こえた。全員ですっとんで行くと、二人の戦士が、伸びた触手と魔法で戦っていた。「銃で撃って!」と叫んだが、一人はその間もなく、触手に弾かれた。ガディオスが触手を撃ち、アリョンシャは叩きつけられた方を助け、僕は、どういうわけか、銃を捨てて右手で火魔法を打ちつつ、突進しようとしている、無謀な方を、背後から引っ張って止めた。


「離せ!カイルが!」


しまった。角度が悪くて見えなかったが、一人が捕まっていたのか。これでは撃ったら、彼を捕まえたまま、逃げてしまう。僕はアリョンシャに合図すると、彼の風魔法と、僕の水魔法をあわせ、氷霧を作り、触手を一部凍らせた。そこにガディオスが銃を撃ち、凍った部分を砕いた。触手の一部ごと、捕まっていた者は地面に落ちる。魔法剣ならもっと簡単だが、今回は使用できないタイプの武器なので、少し手間取った。アリョンシャが要救助者を確保すると、ガディオスが銃を連射し、残りの触手は逃げていった。


「なんで先に撃ったんだよ、離せ!」


僕はいきなり突き飛ばされた。小柄な少年兵のようだが、不意打ちだったため、尻餅をついた。


「二人だけだと思ったんだよ。あの角度から、見えるもんか。助かったからいいだろ。」


ガディオスは彼にそう答えてから、僕を助け起こそうとした。


「大丈夫か、ネレディウス。…何も突き飛ばす事はないだろうに。」


ガディオスはそういって、突き飛ばした方を睨んだが、彼はアリョンシャが抱き上げている仲間を心配し、声をかけているので、僕たちは眼中になかった。0086のナンバーが見えた。ああ、さっきの子か。やはり、ギルドからきた少年兵だな


、とぼんやりと考えていた。


投げ出された0084、カイルと呼ばれたギルド員は、錯乱しているようで、うわ言をいっていた。さっきまでは単なる興奮状態だった、と0085がいっていた。彼が先ほど「見つけた」(彼等は、僕たちの物に比べ、かなり大雑把な地図しか持ってなかった)休憩小屋に待避し、支給された解毒剤を飲ませた。うわ言はいっていたが意識はあったので、指で口の中に一粒いれてやると、そのまま素直に飲んだ。おとなしくはなったが、催眠効果がとれないのか、薬の効果なのか、眠ってしまった。混乱がなおる代わりに眠ってしまう効果はどうかと思ったが、単独行動でなければ問題はないのかもしれない。


、ガスや麻痺の治療は医学か聖魔法でしかできない。このため、アリョンシャが彼を連れて帰る事になった。


残りのギルドの二人も帰したほうがいい、と思ったが、明確に中止命令がでるまでは、待機することにした。


そして沈黙が続いている。


「君達は怪我はないかい?」


0085が、少ししんどそうなので聞いてみた。沈黙を破りたかったためでもある。彼は、弾き飛ばされた時に、手を捻ったみたいだ、といったが、右手のカバーをはずしてみると、内側のクッションが一部欠落していて、固い部分が皮膚にあたり、擦れて擦り傷をつくっていた。水魔法の回復魔法をかけようとしたが、0086が、いちはやく火魔法の回復魔法をかける。


「へえ、回復も出来るんだ。」


純粋に称賛したつもりだった。神聖騎士は属性魔法の攻撃も回復も出来るのが普通だが、ギルドメンバーは、攻撃のみの者が少なくない。聖魔法使いは属性魔法の回復より、遥かに強力な回復魔法を使うが、攻撃魔法は最上級の神官しか使えない。魔導師の中には、回復能力を犠牲にして、最高クラス攻撃魔法を取得するものもいる。しかし、そういう例は希なため、、攻撃と回復の両方使える、ということは、魔法が得意、と通常は同じ意味になる。


しかし、この称賛に対して、彼の返事は


「ギルドメンバーが使えたら、悪いかよ。」


だった。ガディオスが何か言おうとしたのか、立ち上がったが0085がそれを制し、まず回復の礼を述べてから、


「そういう態度はよせ」と言った。


「お前は、大方、ネレディウスさんが止めなければ自分がカイルを助けられた、と思ってるのかも知れないけど、違うだろ。結局、助けてくれたのは、この人達じゃないか。俺達だけじゃ無理だった。それに、そっちの人も」


「ガディオス」


「そう、ガディオスもいってたけど、角度が悪くて、カイルが捕まってるのが見えなかったんだから、仕方ないだろう。あいつだって、そもそも妙にテンション上がってて、無意味に魔法うったりしてたんだから。」


「じゃ、当然だってのかよ、ロテオン。」


「そうじゃなくて、止めなかった責任は、俺達にもあるだろ。だから、そういう、全部この人達のせいだ、みたいな態度はよせ。」


「…分かってるよ!」


「あ、まて、ルーミ、マスクもつけずに外に…」


「え?!」


びっくりして出した大声に、三人は一斉に僕を見た。「ルーミ」は足を止めている。


「ごめん、その…孤児院の友達に、同じ名前の子がいたから。死んでしまったけど。」


最後の部分は自分にいい聞かせるつもりで付け加えた。「お尋ねの児童はその事件の直後、当院に保護されましたが、一ヶ月後に病死しています。当時は混乱していましたので、この程度の記録しか残って降りません。悪しからずご了承下さいませ。」


ようやく突き止めたルーミの保護先からの返信。この孤児院は、つい一月前、極めて問題のある運営が明るみにでて、裁判中だが、裁判がどうなろうと、ルーミが死んでしまったことにはかわりない。


再び何だか気まずい雰囲気になりかけたが、アリョンシャから通信機に連絡があり、カイルが助かったことを知らせてきた。治療中だが、骨にも問題なく、錯乱の原因は、防護服の、首の部分の繋ぎの金具が、破損していて、おそらくガスが少しずつ中に入って来たことだろう、という話しだった。


アリョンシャは、僕達の所には戻らず、アクシデントの発生したグループの救助に向かう、といっていた。他にもいろいろあって、クエストは多分中止になると思うが、正式に連絡があるまで待機していてくれ、という事だ。


僕はその話しを三人にした。


「ということは、当分待ちだな。」


ガディオスが言った。


「それじゃ自己紹介でもするか。俺はアベル・ガディオス。一応神聖騎士なんで、武器は剣だ。魔法は土魔法。よろしくな。」


次に、0085が自己紹介した。


「ロテオン・ストラド。俺もいちおう剣と土魔法だけど、格闘術のほうが得意です。回復は出来ません。アルカス隊です。」


「一つ質問していい?」


とガディオスが口を挟んだ。


「ネレディウスはさん付けなのに、何で俺は呼び捨て?」


「え?!」


「あ、別にいいよ。俺も呼び捨てにするから。ストラド、よりはロテオン、のほうがいいかな。」


空気が緩んだ。ガディオスがいてくれてよかったと思った。


「僕は…」


「あ、こいつはいらんだろ。紹介するまでもない有名人だから。両手剣と水魔法だ。」


「騎士なのに盾はもたないのか。」


0086が不思議そうに言った。一人言くらいの大きさの声だった。僕が彼をみると、決まり悪そうに、目をそらす。自己紹介しそこなった僕は、


「うん。右利きだけど、魔法手は左でね。」


と自分の能力について軽く説明した。大抵は利き手と魔法手が同じなので、魔法を単独で放つ時は武器を持ったまま、手の角度を変えて放つ。利き手と魔法手が別の場合は、魔法手を武器から離して、そのまま放つ。こちらのほうが便利そうだが、魔法剣を使うときは、魔法手が武器に触れていなくてはいけない。このため、利き手と魔法手が逆の場合は、矯正するか、僕のように両手剣を使う。


「君はさっき、右手で魔法出してたね。」


聞いてみた。だからどうだという質問だが、彼の態度が軟化したのが、なんとなく嬉しかった。


「俺も盾、持たないから。片手剣だけど、持ち変えてから放つ癖がついちまって。」


「そうなんだ。まあ中々直るもんじゃないしね。…ところで、まだ名前聴いてなかったけど…」


「ルーミ」だからって、「ルミナトゥス」とは限らない。別人だというのは分かっている。だけど期待してしまう。


ガディオスが急に声をあげて


「君、名前からして金髪だよね。アルカス隊で、年は13くらい?ひょっとして、姓はセレニス?」


と発言した。彼は「そうだけど。」と短く答える。


「そうか、君だったのか。いや、君、よくやってくれたよ、男の中の男!」


ガディオスはやたら明るく舞い上がっていた。セレニスは戸惑っていた。


「ほら、ネレディウス、この子だよ、あの下品な七光り野郎の、間抜け面をぶちかましてくれたのは。」


「キーシェィンズの事か?」


クミオ・キーシェィンズは有力者の外孫で、そのため貴族ではなかったが、「貴族組」のクイント・オ・ル・タルコースの取り巻きに加わっていた。能力が全体的に低く、騎士や学者、聖職者や司法官を真面目に目指している、他の養成所メンバーからは皮肉を込めて「お預かり」と、呼ばれている連中の一人だった。タルコースがモラルやマナーに厳しいので、彼が一緒だとおとなしかったが、そうでないと人が変わるタイプだった。僕も食堂や図書室で、いきなり嫌味を言われたことがある。孤児組、平民組なら、だれにでもそうらしい。


しかしその程度なら、別に問題に成るほどではなかった。


「まあ、自業自得だよ。あいつ、金髪に目がなくて、自分より小…若い者なら、男女の別なく、とにかく言いよるから、何度も問題になってた。で、もって、ネレディウス?」


「え、何?」


いきなり話題を降られてびっくりした。ガディオスは一日中でも喋りそうな勢いだったし、僕は僕で、キーシェィンズは金髪は金髪でも、「美形」にしか目を止めず、両親が彼の素行を心配して用意した婚約者が「金髪だが不美人」なので気に入らず、勝手に婚約を破棄して、そのため彼に甘かった祖父を怒らせてしまった、という噂話を思い出しながら、セレニスの顔を見ていた。


肝心の目元が隠れていたので、顔立ちは分からないも同然だったが、アイカバー越しでも、色白な事が判る頬、通った鼻筋、小さな口元、ラインの柔らかい顎。キーシェィンズの好みを把握しているわけではないが、なんとなく「可愛い」顔なんだろうなあ、と思っていた。


「ネレディウス、何でもいいからさあ、キーシェィンズの長所、言ってみろよ。親の金以外で。」


そうだ、ここには、あの「可愛かった」ルーミはいない。本当の弟のように、子供時代を寄り添って過ごした、あのルーミは、死んでしまったのだから。


「うん…。彼、早起きは得意じゃないかな?字も巧かったと思う。」


適当に答えただけだった。ガディオスが


「…と、まあ、お人好しのこいつが考えて、この程度しか見付からないってやつなんだよ。」


と言ったため、ギルドの二人は爆笑した。


その時、今度はアリョンシャからではなく、作戦本部から連絡が入った。やはりクエストは中止。移動可能であれば、転送装置まで移動、出来なければ、なるべく安全な場所を見付けて待機。聖魔法使い、つまりガスの浄化の出来る神官を数人仮受けてきたから、人が残っている所に関しては、これから順次回って行く、と言うことだ。


質問したいことはやまほどあったが、今は移動を先にすることにした。セレニス達が僕たちの担当区域に紛れてきた事になるため、僕たちの使った転送装置のほうが近かったが、セレニス達の使った装置への道のほうが起伏もなく分かりやすかったので、そちらに向かう事にした。お互いの装備を簡単に確認し、マスクをつけ、土の探知魔法が使えるガディオスを先頭に、ロテオン、セレニス、最後は僕。外はさっきよりかなりガスが濃くなっていた。アイカバーの内側にはスコープがあったが、せいぜいロテオンのシルエットが見える程度だ。所どころ、霧の薄くなった所がある。大きな岩陰や、木が密集した陰等だ。一度、先程のものより小さかったが、小屋が見付かったので、休憩をとった。この小屋は、僕たちの地図にはあったが、セレニス達の地図にはなかった。どうやら、彼等のは二年くらい前の地図らしい。


小屋を使いながら、こういう場所があるなら、拠点にしていれば、もっと効率よく進められたのではないか、と思った。クエストが中止になったのは、それ以前の問題には違いないが。


小屋を出て、進んでいくと、前を歩くセレニスが、急に立ち止まり、先に行ってくれ、と言った。しかし、最後に僕がいるのは、彼のような者を置き去りにしないためだ。


「足が…」


と彼は言った。だから問題は足だと思ったのだが、彼は何を思ったのか、急にマスクをはずした。苦しそうに呼吸し、崩れるように倒れる。僕は彼を支え、自分のマスクを外して彼につけた。水魔法使いは麻痺や混乱に対する耐性があるので、完全ではないが、かなり防御できる。濃い霧が肺に入ると少し蒸せたが、急いで小屋に引き換えした。


落ち着いてよくみる。彼は気絶している。空気タンクが空のようだ。装備を確認した時、そこまで気は回らなかった。自分のタンクはまだ余裕があった。彼のだけ、満タンでなかったのだろうか。


手持ちの解毒剤を飲ませる。一人ぶんしかないが、彼の手持ちもあるだろう。僕のぶんは、あとで彼からもらおう。


カイルの時と違い、完全に気絶している相手に飲ませるのは骨が折れた。


ガディオスから連絡が入ったので、状況を説明する。タンクの空気は簡単に移せないようなので、ガディオスとロテオンには先に行ってもらうことにした。


通信を切って、彼のとなりに座る。ないよりはましなので、安全装置をかけて銃を枕にしてやる。


「ホプラス…」


「ん?何?」


意識が戻ったのか、彼が僕の名を呼んだ。騎士同士は基本、姓で呼び合う習慣がある。このため、「ネレディウス」は入団時に団長がつけた姓だった(僕の故郷には明確な姓がなく、「教会の」「パン屋の」「丘の家の」といった呼称を代用した。)。だから、名前で呼ばれたのは久しぶりだった。


「ごめんね…」


突き飛ばした事か、悪態の事か。僕はもう忘れかけていた。


「手を離してごめんね…」


どうやらカイルの事とごっちゃになっているらしい。と言うことは、まだガスで錯乱しているんだろうか。素性は聞いていないが、複合体が出現するようになって以来、孤児の事情なんて似たようなものだ。彼も僕やガディオスと同じに、家族を無くした記憶があるのだろう。その夢が現実と混じりあっているのかもしれない。


昔、小さなルーミにしてやったように、手を握り、


「ついてるから、安心してお休み。」


と声をかけた。目の前の「ルーミ」は、ねむってしまったようだ。勝ち気な子だと思ってたせいか、ギャップも手伝って、なんだか「可愛い」と思ってしまった。


ホプラスと呼ばれたせいか、彼の名がルーミだからなのか、なんだか子供の頃を思い出し、懐かしい気持になる。ルーミの母が死んで、親戚が彼と、父親違いの弟エスカーを引き取ることを拒んだため(大きな商店だったが、破産状態だったため)、ルーミとエスカーは僕の養父、教会の下級聖職者(今は民間聖職者)に引き取られる事になった。エスカーだけは暫くして実の父親の家(詳しくは教えてもらえなかったが)が引き取りにきた。ルーミは残された。僕は仲の良かったルーミがうちに来てくれて、そして残ってくれた事が、実は嬉しかったが、すぐその気持ちは罪悪感に変わった。彼は母親に死なれ、身内にも見放され、弟と引き離されたのだから。


当時、夜中に泣くルーミのために、僕は子守唄を歌っていた。


義母が生きているうち、まだルーミの住む町ではなく、すぐ近くだが、もっと田舎の、ラッシルとの国境の村にいた。そこで歌われていたラッシルの子守唄で、「夜が終り、光が差すまで、そばにいて、守ってあげる」という意味の歌詞がついていた。


目の前の彼は、子守唄の必要な年齢ではなかったが、自分のかたわらで眠る姿は、小さなルーミを思い起こさせた。名前が同じせいもあるが、生きていれば、年も同じくらいだ。僕はルーミの、純金色の細い髪を思った。この「ルーミ」も、金髪だといっていた。コーデラ人は茶色のバリエーション豊かな髪が多く、明るいブロンドや、真っ黒な髪はそれほど多くない。彼の髪はどんな色だろう。瞳はどうだろう。緑だろうか。少し黄味の入った、オリーブのような。アイカバーがなければ分かるのに。気が付いたら、外してくれるように頼んでみようか。明かりが乏しいが、近付いて見れば…。


我に帰る。何を考えている。ついさっき、知り合いになったばかりの相手に、この状況で、目が見たいから、アイカバーをとってくれとでも言う気か。そんなことより、やらなくちゃいけない事がある。


左足のカバーを外す。先程「足が」といっていたし、ロテオンの例もあるので、カバーの内装を確かめる。特に問題はないようだ。反対の足を見よう、としたときに、その足が動いて、僕の胸をけとばした。


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