レポート発表原案:「発明」について

三門兵装

発表原案:「発明」

 ふふ、ありがと。じゃ、原案だけど少しだけ。


 皆さ、大々的なニュースを見て「発明だ」って騒ぎ立てるけど、私はそれ、違うと思うんだ。


 「発明」はきっとそんな仰々しいものじゃないし、無責任な奇異の視線に晒されるものでもないと思うの。


 滑稽でしょ? ニュースで見たからってだけでその人のこと何にも知らないのに期待するなんて。


 本当、ばかばかしいにも程がある。


 でも、それが現状。


 君らみたいな映えない大衆は心のどこかで光を求めてて、いざ現れると協力するでもなく無責任に期待するの。私を照らしてくれ~ってね。


 ……まぁ、知らないけどね? そんなに怒らないでよ。


 でも、だからこそというか。私はもし万が一光が現れたときに期待じゃなくて羨望を持てたならそれはすごいことだと思う。


 憧れて、羨んで。たとえ一歩が小さくたって光に近づこうと足搔くことができるなら、私たちはその時に初めて映えない大衆じゃなくなれると思うんだ。


 そう、「発明」はきっと世界のものじゃなくてそれぞれ皆が別々に持っているもの。


 よく発明は電球として描かれるでしょ?


 言い換えるなればそれぞれみんながソケットを持ってて電源があるってこと。私たちはそのスイッチきっかけを探すために足搔くの。


 要は私たちも輝けるってこと。小さな「発明」から確実に、ね。


 どう? これがこの夏にした「発明」に関する私の「発明」。新しい視点、って言うね。


 どうかな? 主観的な内容でも、自分のことに当てはめて考えてくれたなら嬉しいんだけど。

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