第15話 NICU 20日目 姉の状況
716gで産まれた双子ちゃんの姉(といっても2分違いですが)は、最初の1週間は体の水分が抜けることで、650gくらいにまで下がりましたが、生後7日ほどで出生体重まで戻り、生後14日で750g、19日で796gまで大きくなりました。もう少しで800g台に到達します。
ミルクは始めは2ccとかでしたが、生後14日で7.5cc、18日では8ccまで増えて、腸も恐らく弱い方ではなく、もりもりとうんちをしてくれています。
呼吸器の状況ですが、姉の方はここが少し心配で、出産時に感染が起きていた可能性から肺にダメージが大きく、最初は7日くらいは送り込む酸素濃度は30%程で推移していました。保育器の外の通常の空気で約21%の為、最終的には21%がゴールで、弟の状況も踏まえると21-35%くらいが一般的な状態かと思います。
肺のダメージが大きいことから生後10日頃から酸素濃度が50-60%まで上げないといけないようになり、同時にステロイドの注入が始まりました。肺のダメージは一度受けると戻ることはないようですが、そもそもの体・肺の成長に伴い、3歳頃には大きく問題がなくなることが多いそうです。
少しショックな気持ちもそのままに、ステロイドの注入から2-3日後に、いつも通りNICUに面会に行ったところ、先生から容態の悪化の話がありました。ステロイド自体は効いており、肺が少し安定してきたという事実の一方で、生後10日頃に一度閉じた心臓の動脈管が開き、悪さをしているということでした。ちなみに、動脈管は低出生体重児では産まれたときは開いており、成長と共に閉じていくが完全に閉じるまでは1ヶ月ほどは掛かるようです。
先生の見解では、肺の状況が良くなったことで、肺と心臓の血圧・血流のバランスが変わり、肺から心臓に行く血流が増えたことで、動脈管が再度開いた可能性があるとのことで、肺からは恐らく少し出血があり、痰からも少し血が混ざっていたという状況でした。
2-3日で痰の血は見えなくなりましたが、動脈管を一度閉じる為に点滴を行い、取り急ぎ様子を見るという経過観察となりました。ただし、肺・呼吸が安定していない為、そちらの治療もしていきたいことから、閉じずに悪さを続ける場合は、動脈管閉塞の外科手術の説明を受けました。
この手術自体は超低体重出生児では珍しいことではないようですが、この小さいからだで手術なのか、とすごく不安な一方で、動脈管が閉じなかった場合、肺の治療も進められないこともあり、先生たちもバランスを見ながらという感じでした。
動脈管の点滴3日目で少し出口が細くなりましたが、完全に閉じたということではありませんでした。但し、動脈管自体は悪さをしておらず、再度肺治療の為のステロイドを再開。次に前回同様、肺の回復によって動脈管が悪さをした場合は、様子見はなく手術にしますとの話でした。
1つ1つ乗り越えていく必要がありますが、奇跡的に肺も安定して動脈管も何事もないような結果を望みます。
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主観と傍観 ~双子のパパになるために~ 羊の尻尾 @noble-sheep
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