第52話 カタツムリと3人目の彼女

 いつもより長いです。

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 文化祭が終わって2週間になる。


 季節はとうの昔に秋に入っている。何なら冬の足音がそこまで迫っているんじゃないかっていうくらい、気温も急激に下がって、肌寒さを覚える。


 クローゼットの奥にしまっているコートは2年前に買ったものなので、もうサイズが合わないだろう。


 4月に実施した身体測定で、僕の身長は150センチだった。でも今はそこから10センチくらいは増えている気がする。あれから一度も測定はしていないけれど、同じくらいの目線の高さだった母を最近は見下ろしているのに気づいた。


 このまま順調に伸びていって、願わくば180センチに!……とはならないだろう。せいぜい165センチくらいだと思う。父の遺伝子が、僕の成長を邪魔するはずだ。どうにもならないこととはいえ、恨めしく思わずにはいられない。せめてあの2人よりも大きくはなりたいけれど。


 今、僕はあの2人と同じくらいの身長だけれど、きっと今日か明日には抜かれてしまうだろう。せっかく成長して追いついたのにずるいと思ってしまう。


 今、現在進行形で、マイさんとカリンさんは大人になっている。2齢幼人から成人へ。あの高級マンションで、時間をかけて脱皮している最中だろう。


 先週の頭に、「ヌルくんを置いてけぼりにして、そろそろ大人になりそう」なんて意味深なメッセージがスマホに届いてから、それきり彼女たちとの連絡が途絶えた。僕からメッセージを送っても既読にすらならない。おそらくは身動きが取れないのだろう。事前に2人ともそろそろかもしれないとは聞いていたけれど、まさか2人同時に大人になるとは思っていなかった。つくづく仲が良いと思う。


 1齢から2齢は5日程時間がかかったけれど、2齢から成人には1週間はかかると聞いていた。1週間もの長い間動かないでいるというのは、僕にしてみれば地獄の苦しみを想像させるのだけれど、マイさん曰く半覚醒状態で眠っているようなものとのことなので、それほど辛くはないらしい。


 それにしても、間に合って良かった。マイさんもそうだけれど、カリンさんは結構ギリギリだったみたいだ。今年中に間に合わなければ、1カ月間かけて点滴をする予定だったらしい。薬剤はダマスター人の血を混ぜたブドウ糖。ちなみにこれを僕が知ったのは最近になってからだ。点滴による緊急措置があることを僕に黙っていたあの2人は確信犯だと思う。別に保険があろうがあるまいが、僕は彼女たちに体を与えていただろうに。


 2人が順調に大人になっていく一方で、僕の体に変化はない。身長が伸びただけで、未だ分化には至っていなかった。毎朝股間の変化を確認するのにも、いい加減うんざりしてきたのだけれど、僕にはどうしようもないことなので、その時が来るのをひたすらに待つことしか出来ない。


「——貝被くん、貝被かいかぶり塗道ヌルミチくんだよね?」


 放課後、部室に向かう途中で、スラグ人の女子に声をかけられた。この人は確か……。


「あなたは確か、2年の左巻さまき先輩、ですよね?」


「……知ってるんだ、私のこと……」


 スラグ人の同級生は、1年生に11人在籍している。一応同級生だし、全員顔と名前は一致していた。


 でも先輩となると話は別だ。2年生と3年生、スラグ人は合わせて20人くらい。流石にその人数の全てを覚えきれてはいないけれど、彼女はその容姿が特別なので記憶に残っていた。


 通常右巻きの殻を持つスラグ人の中で、千人に一人しか現れないという左巻きの殻を持っていて、尚且つその美しい容姿は、スラグ人じゃなくても目を惹くものがある。僕も校内ですれ違うたびに、どうしても彼女の姿を目で追ってしまう。


 その美少女の先輩が、僕みたいな凡庸な下級生に何の用があって声をかけてきたのか、僕には全く思い当たる節がない。そもそも名前を覚えられていることが意外だ。種族以外に共通点が全くない。


「僕に何か?」


 声が震えていないだろうか。美少女に話しかけられて、少しドキドキしてしまっていた。彼女が2人もいるとはいえ、僕は女子慣れしているわけではない。クラスの女子とすら話す時は緊張する。それでも何となく、情けない姿を見せたくない。


「あの、本当に、本当に悪いと思っているんだけど、これを受け取って中身を読んで欲しいのっ!」


 先輩が、僕に押し付けるようにして何かを手渡す。これは?封筒?


「……じゃあねっ」


 そう言って先輩は走り去っていってしまった。


 残された僕は、渡された洋形封筒を手に、廊下の真ん中で硬直し動けなくなっていた。


「……何だったんだ?」


 突然の遭遇と、突然の別れに戸惑いながらも、渡された封筒の存在を思い出して、それを見やる。


【貝被 塗道様へ】


 宛名だけ書かれた封筒、あまり見慣れない横長の洋形封筒。そしてこのシチュエーション。


 もしかするともしかするのだろうか。


 周りを見回して、誰もいないことを確認してから、僕はトイレに駆け込んで個室に入り鍵をかける。


 封筒を留めてあるハート型のシールを慎重に剥がして、高鳴る胸を押さえながら、中の便箋を取り出して内容を読んだ。


【4時に、北棟3階、1番奥の空き教室でお待ちしています。2人だけで話したいことがあります】


 誰がどう見てもラブレターだった。


 いや、違う!厳密にはラブレターじゃない。これは呼び出し文書!先触れ!召喚状!文章に好意を示す言葉は一切書かれていない!舞い上がるな落ち着け!


 僕みたいな冴えないやつに、左巻先輩のような美少女が告白なんてするわけないだろ!大体僕には既に彼女が2人も……。


 ……彼女が2人もいる僕って、実はモテるのか?


 実は僕が気づいていないだけで、魅力が溢れているのか?


 ……2人も3人も、一緒なんじゃない?


 なんて、普通の人は思うんだろうな。あんな美少女にこんな手紙を貰ったら。


 僕は先ほどから鳴っているスマホを取り出して画面を確認してから、これからどうするべきか思考を巡らした。





 ⬛︎





 言われた通りに、夕方4時、北棟の3階、1番奥の教室で、僕はその時を待っていた。教室に入ったのは4時ちょうど。中には誰もいない。この時点で疑惑は確信になった。


 10%くらいは可能性があっただろうか、いや5%、いや3%は。


 まあ、無いだろうな。1%あれば良い方だろう。


 ……1%でも、自惚れかもしれない。


 徐々に薄暗くなっていく教室の中で、僕がしょうもないことを考えていたら、コツコツと、リノリウムの床を叩く足音が聞こえてきた。


 人の気配のない北棟では、その音は異様に大きく聞こえる。一定の間隔でなるその音は少しづつ近づいてきているようだ。足音が少しずつ近寄ってきて、教室の前で音が止んだ。


 多分、僕の13年という人生で、今が1番緊張している。


 扉が開いた。


 そこにいたのは、先ほど出会った2年の左巻先輩ではなかった。


 過去2回、異文研の部室を訪れ、いずれも僕と相見あいまみえず、されど校内で何度か姿は見たことがある人物。


 1年E組、ベーゼブルー・ダマスター・トリアス。


 3人目のダマスター人が、赤と黄色の帯を従えて、舌舐めずりして僕を見つめていた。


「やっと2人きりになれたね」


 その姿を見るだけで、その声を聞くだけで、僕の体は硬くなり、息をするのも苦しくなる。


 マイさんやカリンさんのような2齢幼人とは体格からして違う。成人のダマスター人。マイさんよりずっと大きな体、長い首、大きな牙。組み伏せられたら僕には抵抗が出来ないだろう。慎重180センチ。聞いていたよりも随分と大きい。一般的なダマスターの成人女性の、平均身長を大きく上回るその巨体で押し潰されれば、僕にはなす術が無いことは分かっている。


 それでも僕は、情けなく声を震わせながらも、彼女に問う。


「あなたは誰ですか?」


「知ってるでしょう?ベーゼブルーだよ。ベーゼブルー・ダマスター・トリアス」


「彼女は、左巻先輩はどうしたんですか、ここに来るのはあの人のはずだ。なぜ彼女がこんなことに協力してるんだ」


「最初に訊くのがそれってことは、これから自分が何をされるのか、理解しているってことだよね?」


 口の端を上げてニヤリと笑うその表情を見て、僕の背筋が凍りついたかのようにヒヤリと寒気が走る。


「質問に答えてください。なぜあの人がこんなことに協力しているのか」


「良いよ、教えてあげる、彼女は私のお気に入りなんだ、左巻きはレアだから、大切にしてる。お気に入りだからね、いろんな写真を持っているんだよ」


「脅しているってことですね」


「人聞きが悪いけど、その通りだ、君と同じ手口でまんまと引っかかってくれたから、美味しくいただいた上で、素敵な写真を撮らせてもらった。そして快く協力してもらってる」


 分かっていたことだ。


 この人は、マイさんやカリンさんとは違う。


 そして、自分の、種族の特性に苦しんでいた彼とも違う。


 他人を糧にし、脅迫し、自分の思い通りに操ろうとする。本物の邪悪。


 ベーゼブルー・ダマスター・トリアスは、許されざる悪だ。


「脅迫の間違いだ」


「そうとも言うね」


 ベーゼブルーが教室に入り、扉を閉め、鍵をかけた。


 逃げ場が無くなったという事実を突きつけられ、僕の腰が抜ける。膝がカクンと折れて、その場に座り込んでしまう。


「私は特別な力を持っていてね」


 ゆっくりと、窓際の僕に向かってくる。まさしく獲物を追い詰めた捕食者の動きだ。


「美味しいものを簡単に食べることができるように進化したんだ」


 なんだよそれは。そんなことが許されてたまるか。


 他人を食べ物扱いするな。


「私に睨みつけられたスラグは動けなくなる。実に使い勝手がいい能力だよ、試しに使ってみようか?ほら、動けないでしょ?」


 声を出そうとしたけれど、口が上手く動かせない。彼女の言うことは本当のようだ。口が中途半端な位置で開いているせいで、上手く呼吸が出来ない。


 僕と似たような能力を彼女も得ている。彼女の場合は、よりスラグを捕食するのに特化した、悍ましい、反吐を吐きたくなるような進化。


「だから助けは呼べない、電話をかけようとしても動きを止めるし、叫んでも聞こえない、そういう場所を選んだからね。でもずっと使いっぱなしだとつまんないじゃん?だからいったんはやめてあげるね」


 口が動かせるようになった、少し呼吸が楽になった。僕は不足した酸素を補うために息を荒げながら、彼女に問う。


「僕を、どうする、つもりだ……」


「決まってるし分かってるでしょ、食べるんだよ」


「通報、するぞ」


「そんなことは言えなくなる、自分のあられもない姿を学校中に、いや、ネット上に晒されたくないでしょ?」


「左巻先輩のように、僕のこともそうやって脅すのか?」


「別に彼女だけじゃないよ、他に3匹、毎日日替わりで頂いてる。そんなふうに睨みつけるなよ、別に良いじゃん、すぐに再生するんだから」


 再生するんだからいくらでも食べさせろ。こいつはそう言っている。


 僕が知っているダマスター人は、そんなことは言わなかった。食べさせて貰っているというスタンスを一貫して崩さない。


 やはり彼女たちとこいつは違う。そして彼とも違う。


 彼は、口牙さんは、あんなふうになっても、血を吸わせろとは言わなかった。最後の最後まで、僕に許可を求めていた。お願いだ、吸わせてくれと、そう言っていたんだ。


「今までに何人、そうやって食ってきたんだ。いつからこんなことをしているんだ」


「8歳の頃、初めて食べた、美味しかったよ」


 小学校低学年で人を食べることを覚えたのか。信じられない。


「親が知ったら泣くぞ、娘が犯罪者なんて知ったら……」


 もう、僕の目の前に迫っている。でも僕にはこいつの姿が見えない。赤と黄の帯が纏わりついて、僕の視界を遮っている。


「誕生日ケーキを用意したのは父上だ。スムージーは母上からの誕生日プレゼントだ、最高の誕生日だったよ」


 僕たちはデザート扱いかよ。冗談じゃない。人体をミキサーにかけるなんて気が狂ってる。一家全員捕まってしまえ。


「私は顔を見ながら食べるのが好きだ」


 帯で前が見えない。マイさんは言っていた。僕が目を塞がれるのが好きだと。


 それは間違いだ。僕は今、恐怖しか感じていない。


 僕がマイさんやカリンさんに食べられる時に感じるのは期待だ。どんなふうに食べられるのかな、美味しく食べて欲しいな、今日は全部食べてくれるかな。


 僕は食べられることが好きなんだと思っていた。でも本当は違う。正しくは、彼女たちに食べられるのが好きなんだ。食べられることで、相手の一部になって、相手に受け入れられたい。それが僕のなんだ。


 視界を塞がれたまま、僕の左手が生ぬるい粘液に覆われる。


 ……気持ち悪い。


 僕の両腕はこいつの上腕2本で拘束され、僕の両脚は下腕2本で拘束されている。腕4本で、おそらくは体重差は2倍近い。その上で動きを止める特殊な能力。麻雀なら倍満、ポーカーならフルハウス。僕にこいつに刃向かえるだけの手札はない。


 消化液を流し込まれる。気持ちが悪い。自分の体にこいつ由来の液体が入り込んでくる。最悪の気分だ。自分の歯ブラシを父が使っていたのを見た時よりも気分が悪い。


 ゴリゴリと、骨を喰む音が聞こえる。


 こいつは今、僕の顔を見て、笑みを浮かべているんだろう。帯が邪魔で見えないけれど、醜悪な笑顔を浮かべているに決まっている。


 音が止んだ。僕の指が1本無くなった。


 最悪だ。食べさせた。食べて貰った。そのどちらでもなく、。そんなふうに感じたのはこれが初めてだ。ただ一方的に、暴力的に食べられるのがこんなに嫌なことだとは知らなかった。


 僕が彼女たちと行っていたのは、ごっこ遊びだった。嫌がるふりをする僕と、そのシチュエーションを楽しむ2人。両者は同意の元で、状況を楽しんでいた。本当の捕食とは、全然違うものだった。


 そして僕は、そんなごっこ遊びのほうが好きだ。


 倒錯していても、そこには紛れもない愛がある。


 ……随分と時間がかかったし、最後に嫌な思いをしたけれど、これでやっと、長い恐怖から解放された。半年近くも怯えた生活に終止符が打てる。


 感覚のない左手の指に意識を向ける。


 こいつに奪われたのは癪だし、こいつのよだれが付いているのは随分と業腹だけれど、我慢しただけの収穫はあった。


 


 カチャリと、教室の鍵が開けられる音がした。カリンさんだろう。同時に教室内の掃除用具入れからマイさんが飛び出す音も。


「現行犯です。ベーゼブルー・ダマスター・トリアス。ヌルくんから今すぐ離れてください」


 久しぶりの、懐かしいマイさんの声。電話越しにも聞いたけれど、やっぱり直に聞いたほうがいいね。残念なのは姿が見えないことだ。帯が邪魔して、彼女たちの勇姿を、成人した姿を見ることが出来ない。


「証拠は揃っています。彼の奪われた指と、一部始終の音声と動画、全て保存済みです。職員室から先生方も駆けつけます。貴方は捕まるのです」


 カリンさんの澄んだ声が聞こえる。どうやら上手く行ったようだ。気絶しそうなくらい怖いのを我慢した甲斐があった。


「テュロスとミュロイの先輩方か……そんなことをしていいのか?あんたたちだってお楽しみなのを私は知ってるし、父上だって知ってるぞ?今ならまだ間に合う、お遊びだったで済ませよう。トリアス家はともかく、あんたたちのところは人権運動の旗頭だ。叩かれるのはうちの比じゃないぞ」


 意外だ。もっと取り乱すかと思ったけど結構余裕だな。それとも諦めたのか?


「そのような事実はありません。言いがかりはよしてください」


「運動会ではしゃぎすぎたな、付き合いたての猿が見せびらかしたくて仕方がなかったんだろ?ちゃんと残ってるぞ?」


 あー、やっぱりあれ流出してたか。あれを出されると弱いな。


「仮に、万が一、そんな事実があったとしても、問題はないよ。私たち、婚約してるから」


「婚約だ?婚約してるから何だってんだ?」


「知らないっていうことは、トリアスは対策していないんだね、であれば好都合だよ。根こそぎしょっ引かれればいいよ。目の上のたんこぶがやっと無くなってスッキリだ」


「だからっ!婚約がなんだってんだよ!?」


「婚約者同士であれば、ダマスター人はスラグ人を食べても良いんだよ。もちろん手続きには双方の両親の証明が必要だし、いちいち証明書に食べる食べないの文章を入れなきゃいけないから、普通だったら成立しない契約だけどね。まあそんな面倒な手続きをしたところで、私たちとヌルくんとの間にそういう事実はないから関係ないけどね」


 ちなみに僕本人はサインした記憶がない。どうやら幼児退行している時にサインしたらしい。これって詐欺だと思う。婚約詐欺っていうのだろうか?


「ふざけるなっ!認められるかっ!それにこの国じゃ私は未成年だ。捕まらないっ!」


「貴方が認めなくても裁判にはなります。日本の法律では貴方を刑事事件で立件することは出来ませんが、貴方はダマスター国籍を持つ留学生という立場です」


「それがどうしたってんだ!」


「極めて特殊な状況ですが、貴方のような立場の人間が罪を犯した場合にはダマスター国内法の域外適用が認められます。国内法では2齢幼虫になることができる9歳以降、スラグ系の遺伝子を25%以上持つ人類に対して危害を加えた場合、及び未遂の場合に懲役刑が課せられます。被害者及び目撃者が2名以上いるこの状況では、すんなりと立件が進むでしょう」


「トリアスのことだから、何人か丸ごと食べてるでしょ?あなただって……死刑か無期懲役か。檻の中で後悔しなさい。本国はそれだけスラグに対して危害を加えることを重く見ているの。父にも音声は飛ばしているから、今頃は大喜びで関係各所を押さえているでしょうね」


「くそがぁぁぁぁ!!!」


 ドタドタと足音が聞こえる。先生たちが駆けつけて来たんだろう。


 自分で提案したこととはいえ、少し疲れてしまった。未だに腰が抜けて立ち上がれない。


 左巻先輩は大丈夫だろうか。あんなにも黒いモヤを纏っていたんだ。今頃後悔して泣いているかもしれない。


 もう苦しまなくていいんだよと早く教えてあげたい。そしてダマスターの全てが、こいつのように邪悪なわけではないことを知って欲しい。


 今回の事件を受けてなお、マイさんやカリンさんと仲良くしている僕を見れば、いつかは考えを改めてくれるだろうか。



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 次回、最終話です。

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