### 第17話:悪夢と家族の温もり
ある夜、家が静まり返り、家族全員が深い眠り
についている中、陽菜が突然ベッドの中で目を
覚ました。彼女の小さな体は汗でびっしょり
で、目には恐怖の色が浮かんでいた。彼女は何
か悪い夢を見たのか、胸がドキドキと高鳴り、
涙が頬を伝い始めた。
「ママ…パパ…」
陽菜は小さな声で両親を呼びながら、ベッドか
ら降りて、足早に両親の寝室に向かった。
*
寝室にたどり着いた陽菜は、まだ泣き止まない
まま、レンとサクラのベッドの脇に立ち、震え
る声で
「パパ、ママ…怖い夢を見たの…」
と泣きながら訴えた。
### 両親の温もり
サクラが最初に目を覚まし、陽菜の声を聞いて
すぐに彼女の手を取り、優しく抱きしめた。
「陽菜、どうしたの?怖い夢を見たのね。大丈
夫よ、ママとパパがそばにいるから、もう怖が
らなくてもいいわ。」
サクラの言葉に少し安心した陽菜だったが、ま
だ涙が止まらず、さらに強くサクラにしがみつい
た。
*
その声にレンも目を覚まし、陽菜の様子を見て
すぐに彼女を抱き上げた。
「大丈夫だよ、陽菜。パパとママが一緒にいる
から、もう怖くないよ。ここでパパとママと一
緒に寝ようか。」
陽菜はレンの胸に顔をうずめ、泣きながらも
「うん…パパ、ママ、そばにいて…」
と静かに頷いた。
*
レンとサクラは、陽菜をベッドの真ん中にそっ
と寝かせ、両側から優しく彼女を包み込むよう
に寄り添った。陽菜は二人の温もりに包まれ、
少しずつ落ち着きを取り戻していった。
「もう大丈夫よ、陽菜。パパとママがずっとそ
ばにいるから、怖い夢はもう見ないよ。」
サクラは優しく陽菜の髪を撫でながら言った。
*
レンも陽菜の小さな手を握りしめ、
「陽菜が怖がらないように、僕たちが守ってい
るからね。安心しておやすみ。」
と微笑んで言った。
### 安心の眠り
陽菜は両親の優しい言葉と温もりに包まれなが
ら、ようやく安心して目を閉じた。彼女の心は
次第に穏やかになり、少しずつ眠りに戻ってい
った。
*
レンとサクラは、陽菜が再び眠りにつくのを見
守りながら、彼女が悪夢を乗り越えたことに安
心した。
「陽菜がこうして安心して眠れるのは、私たち
がそばにいてあげられるからなんだね。」
レンは静かに囁き、サクラに微笑みかけた。
「そうね。これからも、陽菜や陽斗が怖がった
り、不安になったりしたときは、私たちが支え
てあげなくちゃね。」
サクラも優しく答えた。
*
こうして、レンとサクラは陽菜を挟んで静かに
眠りについた。家族全員が一緒にいることで、
どんな悪夢も乗り越えることができるという、
温かい絆を再確認した夜だった。
*
翌朝、陽菜はいつものように元気な笑顔で目を
覚まし、昨夜の悪夢はすっかり忘れていたかの
ように、両親に
「おはよう」
と明るく挨拶した。
*
レンとサクラは、その陽菜の笑顔を見て心から
安堵し、今日もまた家族全員で幸せな一日を過
ごすことができることに感謝した。
*
こうして、家族はこれからも互いを支え合い、
どんな時でも一緒にいることで、安心と愛に満
ちた日々を送っていくのだった。
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ステージを超えて、君と永遠に 牡蠣 @pinchmaru
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