お静かに

紫閻-sien-

廃墟探検に一人できた男

1階から2階 2階から3階と行こうとしたその時

踊り場にうずくまる何者かと遭遇してしまった


小さな悲鳴を上げ階段を急いで降り逃げる男


その声で男に気付いた何者かは

ゆっくり立ち上がり 男の後を追ってきた


捕まるまいと必死に逃げる男


2階の廊下をひたすら走り 1つの部屋に逃げ込んだ

そこには6つロッカーが横並びで並んでいた

男はその中で一番左のロッカーに入る


男が入ってすぐ何者かも部屋に来た気配が

ブツブツ何か呟きながら ゆっくりロッカーに近づいてくる

今度は悲鳴をあげないよう両手で口を塞ぐ男


1つ目のロッカーを開ける音がする

とにかく声を出さないよう息を止める男


(どうか見つかりませんように) そう思った その時


「 隠れてもダメ すぐ見つかるよ」後ろから声がする


狭いロッカーだし 開けた時に人が居ないのは確認済み

恐る恐る振り返ると 白骨死体が男に寄りかかるように倒れてきた


思わず悲鳴を上げる男 そしてロッカーが静かに開く


「みーつけた」 何者かは嬉しそうに男に向かい不気味に微笑む

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お静かに 紫閻-sien- @sien702

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