野菜あれこれ ＃野菜の日

第3話

　掌編・『スーパー野菜』

　　（これは、掌編・『これぞ日本一妻！』の続編です）

　この前の「ハト麦ビール」の開発の顛末のストーリーでは、食品会社の開発部長だった私は、ハト麦ビール「エル＆ピー」（ラブアンドピース、を平和の象徴の鳩・麦にかけたネーミングです）の大ヒットで、CEOに大抜擢されたり、ヘッドハントされたり、紆余曲折の末に、自分で新会社を設立しました。

　申し遅れましたが、本名は”苑田旺盛”と言って、下の名まえは洒落の雅号ですが、言うまでもなく「その他大勢」という韜晦です。

　妻の紗雪が、やはりこの話でも主役なんですが、わたしにはもったいないくらいの、料理上手で、あらゆる食材を自在に”料理”する才能にかけては神のごとき天与の才を、ギフトを有しているお料理の先生…

　「内助の功」、「山内一豊の妻」、「華岡青洲の妻」とか、良妻の形容は色々ありますが、紗雪のすばらしさは、１００％に”妻”という役割に適合した典型的な大和撫子な良さだというところで、料理はもちろんですが、掃除とか家計の維持とか、インテリア、風水、アロマテラピーそうした快適な家庭のデザイン、プロデュース、ハウスキーピングのための知恵、ノウハウすべてにおいて卓越した才能を、紗雪は発揮するのです。

　で、いろいろな資格を持っているし、底抜けのバイタリティがあって、いつもてきぱきと立ち働いたり勉強したりしていて、話すこともいちいちカシコイ。

　良妻賢母の典型で…ですが、まあきりがないので「紗雪賛歌」はこれくらいにして。

　妻は、よく「マイブーム」という古い流行語を使うのですが、最近の「マイブーム」は、「スーパーフーズ」らしい。

　私は、「スーパーフーズ？　アサイーとか？ビーズ？いろいろあるんだっけ？」と、その程度ですが、妻は凝り性で研究魔というか、気になるととことん調べるタチです。

＜続く＞