最終話 本当はあなたが大好きなんです……!

「おはよう……」

「お、おはよ……」


気まずい雰囲気。だけど、今日も碧は可愛い。

今日は、日曜日。大学は、俺たちはない。


つまり、昨日の話ーー「好きだ」ということを伝えるのにうってつけな日、というわけだ。


「……蓮」


碧が口を開いた。


「私、ずっと……蓮は、私のことが嫌いなんだって、そう思ってたの…………。お互い冷たいし、もうこの関係は終わりなんだって…………。だけど、昨日のメッセージを見て、びっくりしたの!だって」


碧は俺の方を見て近づいてきた。

遠かった俺たちの距離は、ぐんと縮まる。


「……私は、本当は、あなたが大好きなの…………………………!!!」


………………………………………!?

俺は、頬をつねってみた。……いたっ!夢、じゃない…………!!


信じられない!碧が、俺のことを、好きって言ったんだ。ううん、「大好き」って言ったんだ!!!


「……俺も、本当は、碧が大好きなんだ………………!可愛くて可愛くて、仕方がない」


碧と俺は照れている。

照れる碧は、やっぱり可愛いっ……………………!


「私たちは、お互い大好き。そうでしょ?」

「そう。当たり前だよ。俺は、ずっとずっと昔からーー碧が大好きなんだ」


◇◇◇

「私も、ずっとずっと…………あなたに出会ってから、ずっと大好きなのっ…………!!!いつも、見惚れてた。だから、あの時……あなたが違う女と店に入っていた時に嫉妬しちゃったのよっ…………!」

「………嬉しいことに、俺もだ。可愛くて大好きな碧が他の男と店に入ってきたとき、俺はすごく……すごくっ、嫉妬したんだ」


私たちはお互い見つめ合って、くすくすと笑った。

まさか、同じことを考えていた、なんてね………!!


こんなにも、嬉しいことがあるだろうか。


碧は私のことを「大好き」で「可愛い」と言ってくれた。最高の、幸せだ。


「ずっと」


一緒だよ。


私たちはお互いの想いを確かめ合って、約束もした。


今でも、あの日、私たちがデートしたときのかばんには、それぞれ買ったお守りが並んでつけてあるーー。



ーーーーーーーーーー

最後までお読みいただきありがとうございました!

短編は初めてなので、緊張しました……。


面白いと思った方は⭐︎や♡、よろしくお願いします。

本当にありがとうございました!!






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本当はあなたが大好きなんです!冷たい二人の心中は。 月橋りら @rsummer

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